「死にたい」とSOS。“西成の大家さん”が見た「生活保護を知らない」極貧に苦しむ人たち
健康不安にくわえ経済へ打撃、外出制限により人を孤立させ、さらに続く急激な物価高が生活苦に陥らせる。収入が途絶え生活が破綻、頼れる家族はなく、友人からも見放され、家賃も払えず住む家もない。絶望の淵に立たされたとき人はどのような行動をとるべきなのか。
NPO法人「生活支援機構ALL」代表で、『大阪に来たらええやん! 西成のNPO法人代表が語る生活困窮者のリアル』(信長出版)という著書もある生活困窮者支援の第一人者である坂本慎治さんに話を聞いた。
「切羽詰まった人……もう死にたいという人からの電話がかかってきます。うちをどうやって知るかといえば、その多くはネット検索です。“生活支援団体”で調べると出てきます。中には、今から死のうと思って線路に寝そべりながら、ネット検索して当社を知ったというケースもあります」
坂本さんが代表をつとめるNPO法人「生活支援機構ALL」は日雇い労働者の街として知られた大阪市西成区にある、あいりん地区の三角公園(萩之茶屋南公園)のすぐ目の前にある。
「きっかけはDV夫から逃げた母子です。当時勤めていた不動産会社に部屋を探しにきたところ、部下が丁寧に断っていたのです。聞けば、お金も身分証もない状態、一般的にそのような入居希望者へ部屋を貸すオーナーさんはいません」
不動賃貸業というとお金持ちの地主の仕事のような印象を持たれがちだが、部屋を貸して家賃を得る事業であり、「家賃滞納」は最大リスク。大家にとって、身元不明の人を入居させるのは避けたいことだ。
「水だけ飲んで野宿し、このままでは死ぬしかないという追い込まれた状況で、僕が思い出したのは、とあるオーナーさんでした。空室で困っていて『お客さんを紹介してほしい』と頼まれていたのです。さっそく電話したところ『ぜひとも使ってくれ』と快諾してくれたうえに、お弁当と布団を持って駆け付けてくれました」
その後、母子は生活保護申請をして、無事に住宅扶助を受けられることになった。
DV夫から逃げ出すも生活が成り立たない
空室で困っていたオーナーさんを思い出す
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