元SKE48・高柳明音、芸能デビュー15周年の現在地。アイドルから女優へ、あの頃の青春を1万字で振り返る
憧れと現実
――実際に憧れのアイドルになれて当時はどんな心境でしたか?
高柳:そうですねー。芸能活動と言っても地元のイベントに出るぐらいで、まだCDデビューもしてなかったですし、テレビにも映ることもすぐにはなかったので、「芸能人になった」「アイドルになった」みたいな感覚は最初は全然なかったです。公演やコンサートが始まるまで1〜2ヶ月間あって、ずっと練習するだけの時間が続きました。習い事に通ってるみたいな感じでしたね。毎日学校が終わって、レッスン場に向かっての繰り返しだったので。でも、ちょっとずつお客さんと会う場所が増えたり、劇場公演が始まったり、選抜メンバーに選んでもらって歌番組に出るようになってから、本当にアイドルしているんだって実感できるようになりました。
――思い描いていた理想と現実とのギャップもありましたか?
高柳:ギャップはずっとありました。私が唯一見ていたアイドルがモーニング娘。さんで、幼い頃からテレビで見ていたので、アイドルってテレビで見るか、コンサートに行かないと会えないと思っていたんです。でも、いざなってみたら「ファンの人とめちゃくちゃ会うじゃん!」って。なんなら先輩がもうファンの人を名前で呼んでて、「今日、誰々さんが来てさ」とか「あの人ね……」みたいな会話をされてて、最初は衝撃的でした。48グループが「会いに行けるアイドル」というコンセプトで、距離の近さを売りにしてることを知らずに私は入ってきたので。本当にギャップだらけでしたね。
――知らずに飛び込んでみたら握手会?選抜?って驚きの連続だったんですね。
高柳:本当に何もかもが新鮮でした。握手会があって、ファンの人との距離が本当に近いということをいろんなメディアを通して今は知られているけど、あのときは全然知られてなくて。それに48グループといったらシングルの選抜メンバーがあるじゃないですか?
あのときは選抜総選挙があって、「そのメンバーをファン投票で決めるって何!?」ってなって。本当に知らないことの連続でした。でも、今思えばあの世界観が確立されていく時代を過ごしてたんですよね。
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