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スシローvsくら寿司vsはま寿司…“競争激化”の回転寿司チェーン。「栄枯盛衰で生き残る」カギは

中高年層狙い「グルメ回転寿司」の出現

スシロー マーケットシェア12%を占めるグルメ回転寿司。少し高くても、いいものが食べたいといった顧客層とニーズは常に存在し、客単価は1500~2000円で原価率は40%程度である。威勢ある板前さんの接客、客の前でマグロなどの解体ショーを実施したりと、商品価値以外の演出などパフォーマンスにも力を入れ、独自性を発揮している。  家族客を標的顧客に設定し、アイドル時間の有効活用として豊富なスイーツメニューを目当てに女子高生や女子会を開く若い女性にも顧客層を広げたスシロー、はま寿司、くら寿司など家族客をターゲットにした低価格チェーンに対して、グルメ回転寿司の客層は中高年層が中心だ。  旬の食材に職人がひと手間加えた商品を味わえ、かつ回らない本格高級すし店やフレンチ・イタリアンのディナー業態よりはハードルが低い。そんなポジショニングで、グルメ嗜好の客を呼び込んでいるようだ。

生産性向上に向けた「飲食店DX」を競う!

スシロー

スシローのセルフレジ

 現在、人手不足もあり、オペレーションの効率化を課題に、飲食店DXの推進を各店が競っている。予約はスマホ、席案内は店頭に設置してある案内用機械、注文はタッチパネル、料理提供はベルトコンベア、会計は自動計算とセルフレジと、見事までに人に依存しない効率的な運営が構築されており、感心させられる。  本来、人間がやる仕事を機械が代替し、その分、働く機械のサポートに回るなどして、人件費を抑制して人手不足対策にもなっているようだ。お客さんも現在のスタイルに慣れ親しんで、何の違和感もなく普通に楽しんで食事をされているから相互にメリットがあるようだ。  スシローは提供スピードを高めて客席回転率を高めるらめ、寿司が自動的に最短ルートを流れるシステムから、注文卓に商品が振り分けられる引き込みレーンも独自開発しており、課題の衛生管理も強化されていた。厨房の寿司ロボットなども進化させ、ムダをとことん排除し、廃棄ロスや人の有効活用ができており、最新技術を駆使した効率化は高い評価を得ているそうだ。
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損益分岐点の低い店づくりがカギに
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飲食店支援専門の中小企業診断士・行政書士。自らも調理師免許を有し、過去には飲食店を経営。現在は中村コンサルタント事務所代表として後継者問題など、事業承継対策にも力を入れている。X(旧ツイッター):@kaisyasindan
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