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消費税10%アップで20代独身者の生活はどう変わる?

6月26日、衆議院本会議で、消費税増税法案が賛成多数で可決された。今後、参議院でも可決されると’14年4月から8%、’15年10月には消費税が10%になる。そこでSPA!は、今回20代独身、30代妻帯者、40代子持ちの3世帯について、消費税10%アップで生活がどう変わるかを検証。これは一大事ですぞ!

【モデル1】 20代独身者

消費税10% 物心ついて以来好況知らずだから、もはや「将来不安」が習い性。だから、堅実志向でやりくり上手と評判の20代。だが独身の気楽さから大ざっぱに使っている人も少なくない。金融機関に勤める香山洋平さん(仮名・25歳)はその典型。

「手取りから、家賃と光熱費と通信費を除いた10万円前後は、食費と交際費と洋服や趣味なんかに消えていってしまう。貯金は月2万~3万できたらいいほうかな」

 しかし、消費税が10%に増税ともなれば、交際費の飲み代も、衣服代も軒並み負担増だ。ファイナンシャルプランナー(以下、FP)の花輪陽子氏は言う。

「消費税がアップするということは、すなわち医療費、家賃、学校の授業料、土地の譲渡、預貯金の利子、保険料などを除きほぼ一律にアップするということ。香山さんの場合は交際費や衣装代などで、毎月1万円弱の支出増加が見込まれます」

 20代だと特に交際費が多く、今まで3万円使っていたとすると1350円も増加することになる。

「既婚者のサラリーマンの一回の飲み代は、平均で2860円という新生銀行のこづかい調査結果があります。香山さんの場合、交際費が多すぎです」(花輪氏)

 浪費癖のある香山さんまでいかずとも、20代モデルケースでも食費2万円、光熱費1万円にも消費税分が1350円加算される。

 また、20代となれば、最もネットを利用する世代。通信費負担が家計を圧迫しがち。モデルケースでも2万円と出費の大部分を占めているが、これが900円の負担増に繫がってくる。以上、さまざまなところで加算される消費税分を合算すると、月々およそ5175円を払わなければいけなくなる。

 さらにここに、消費税以外の増税や社会保障費の負担がのしかかることを忘れてはいけない。

 厚生年金保険料が現在の16.412%(労使折半で8.206%)から、’17年の18.3%(同9.15%)まで段階的に引き上げられていくのだ。

「年収450万円のサラリーマンなら、年4万​​2480円、月にして3540円ほど手取りが​​減ります」(花輪氏)

 加えて、健康保険料も上がる。

「ここ数年、大企業の健康保険組合でも健康保険料は上がっており、今後も恐らく上がり続ける」(FP・大倉修治氏)

 さらに’13年1月から25年間、復興増税として、所得税額に2.1%追加して天引きされることが決定しているのである……。

 税率アップ後も同じ生活を続けると、香山さんの場合、月2万程度貯金に回していた分も半減する。20代は、スキルアップのために自己投資することも大切だし、交際費だって人脈開拓に必要なはず。また蓄財だって重要だ。しかし、それすらもままならなくなるのだ。

●香山洋平さん(仮名・25歳・金融機関)の場合

・年収 380万円
・月々の生活費 22万円
・家賃 7万円
・通信費 2万円
・食費 2万円
・光熱費 1万円
・交通費 2万円
・衣服代 1.5万円
・交際費 3万円
・教育費 ゼロ
・医療費 1万円
・保険・貯金 2.5万円

月々/5175円UP ⇒ 年間6万2100円UP

【大倉修治氏】
’72年生まれ。立教大学社会学部卒業。大手住宅メーカー、外資系生命保険会社を経て、’07年にファイナンシャルプランナーとして独立。資産運用アドバイス、各種セミナーの講師などを手がける

【花輪陽子氏】
外資系投資銀行を経て、’09年にファイナンシャルプランナーとして独立。『貯金ゼロ 借金200万円! ダメダメOLが資産1500万円をつくるまで』(小学館刊)など著書も多数

イラスト/石井匡人
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