「単なる金持ち」と「本物のセレブ」の差とは?
聞くところによれば、石原慎太郎の孫は通学にタクシーを使って「石原慎太郎にツケといて」と言うらしい。そんな金持ちセレブたちの、庶民感覚とはかけ離れた言動を山本一郎氏に解説してもらった。
◆単なる金持ちと本物のセレブの差は付き合っている人の「格」にある
お金がありすぎてよくわからない人たちの言動は、非常に興味深いです。たとえば高校時代、友達で某有名メーカーの御曹司の男に「ウチに寿司を食いにこい」と誘われて家に行ってみたら、高級寿司屋が大きなトラックでやってきて、冷蔵庫が降ろされ、板前が登場……なんてことがあった。
同じく高校の頃、友達から「父親の買い物に付き合って」と言われて訪問したら、プライベートジェットに乗せられてオーストラリアに連れていかれたこともあります。飛行中、オヤジさんは眼下のビーチを指さして「ここからここまで買う!」と吠えていましたね。
単にカネを持っているだけの人間と本物のセレブの差は、持っている「物」ではなく付き合っている人の「格」にあると思います。大物政治家や著名財界人を指して「あそこの家とは三世代、家族ぐるみの付き合いがある」と、電話一本で会食に誘ったりしている姿などを見ると、ああ、これが本当のセレブなんだなと感心します。
また、お金がありすぎて服装や装飾品には頓着しないようなところがセレブにはあります。雑に名画が飾られていたり、壺に札束が無造作に詰め込まれていたり、とてもいいかげんな一面もある。
とはいえ、重要な資産管理は信頼できる執事や番頭のような人がいて、きっちりとやっている。素性のよくわからない有象無象が近づけないよう、ちゃんとシャットアウトされる仕組みを備えているのも、ただの成金と本物のセレブの違いではないでしょうか。
【山本一郎氏】
’73年生まれ。慶應大学法学部卒。イレギュラーズアンドパートナーズ代表取締役。個人投資家。ブロガー、著述家としても活躍する
取材・文/石島律子 漆原直行 昌谷大介(A4studio) イラスト/坂川りえ
参考資料/長坂陽子『CELEB GOSSIP年鑑2009-2010』(ビジネス社)
― 私が見た[金持ちセレブ](驚)言行録【9】 ―
『CELEB GOSSIP年鑑 2009-2010』 海外セレブの真実の姿を暴露する |
この特集の前回記事
ハッシュタグ