風邪だと思ったら「結核」だった【記者の結核闘病記】
―[[結核再流行]の危険度を探る!]―
7月2日、名古屋市の高校で結核にかかった40代教師から、生徒や卒業生39人の感染が発覚するなど、最近特に若い世代での集団感染が問題になっている「結核」。一体どういう病気なのか?
◆結核は日本最大級の感染症。咳が2~3週続いたら感染を疑え
SPA!記者が結核を発病、感染症指定病棟に入院することになった。
記者は40代。3月末頃から咳が続き、当初は風邪だと思い放置していた。しかし咳は何週間たってもやまず、耳鼻咽喉科へ。そこで「喉の炎症」と診断され、抗生物質を処方された。医師は「内視鏡で見たところ大した病気じゃない。薬を飲めばそのうち治る」と言っていたが、咳は止まらない。その後、薬を替えたり市販の薬を飲んだりしていったん咳は止まったが、しばらくすると再び咳が出始める。これを繰り返していた。
そして6月のある夜。記者は咳に苦しみつつ寝ていたところ、急に息苦しくなって跳び起きた。口の中が血痰でいっぱいになっていたのだ。「これはおかしい」。病院の呼吸器科でエックス線撮影をすると、医師が急に慌てだした。
「結核を発病している疑いがあります。右の肺に空洞、左の肺に影があり、かなり進行しています」
そこで結核を治療できる病院(国内でもその数は少ないという)に移され、痰の検査を行う。結果は陽性(菌を体外に排出している)、そしてDNA検査で結核菌が含まれていることが判明した。「今日、すぐに入院してください」。
えーっ。すぐと言われても、仕事もあるし、突然すぎて準備ができない。しかも外出できない隔離病棟なんて……。抵抗するも、「入院せずに治療してくれる病院はない」ということで泣く泣く入院へ。
ここから社会と隔離して抗結核薬による治療が始まる。菌を排出しなくなるまで約2~3週間、入院期間は人によってまちまちだが、退院しても(飲み始めから)最低6か月は薬を飲む必要がある。記者の長い闘病生活が始まった。
⇒【後編】「結核は“昔の病気”ではない。正しい知識で対処を」に続くhttps://nikkan-spa.jp/686007 <結核とは>

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