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ムネリン、張本氏と“初対決”。「喝!」ならぬ「チェスト!」を連発

「日本にいれば、蝶よ花よの扱いなのに3年も向こうに行っちゃって。“アメリカ旅行”は終わってほしい。もったいない!」

呼吸ピッタリ?笑顔の張本氏とムネリン

過去にムネリンに出した「喝!」ダイジェストの音声がなぜか流れないハプニングも……

 こう語ったのは野球評論家・張本勲氏。すぐ隣には、メジャーリーグ3年目を終えてブルージェイズをFAになったムネリンこと川崎宗則がはにかみながら座っている。

 TBS系情報番組「サンデーモーニング」の「週刊御意見番」コーナーで26日、張本氏とムネリンの共演が実現した。毎週日曜朝、気合いの足りない選手やチームに「喝!」を入れることで知られる野球評論家・張本氏が、帰国したムネリンに対して日本球界への復帰を促したのだ。

 同コーナーでは、一週間のスポーツニュースを張本氏が「喝!」「あっぱれ」のシールを貼りながら選別するのだが、生出演したムネリンはお手製の「チェスト!」シールを持参。お気に入りの掛け声でスタジオをいきなり湧かせた。「何語なの?」と司会の関口宏氏に尋ねられたムネリンは、「鹿児島弁なんですが、説明すると2時間くらいかかるので。アバウトな感じで」と再び場を笑いの渦に。説明をすっとばして、「喝!」も「あっぱれ」も関係なく「チェスト!」を連発した。

◆「(メシ友の)阪神ゴメスを肉で動けなくしておかないと」

 まず、ムネリンが「チェスト!」マークをつけたのは、開幕したばかりの阪神対ソフトバンクの日本シリーズ。初戦で2度のタイムリーヒットを放った、阪神マウロ・ゴメスとムネリンは、昨年マイナーリーグのチームメイトで焼き肉を食べに行った仲だという。

「僕、ソフトバンクファンなんでね。今日は肉を持って行って、ゴメスを腹一杯にして動けなくしておかないと」と秘策(?)を披露。ちなみに、ゴメスに日本語を教えたのはムネリンらしく、なぜか大阪弁の「オオキニ」や「イタイイタイ」といった言葉を仕込んだとか。

◆「真っ直ぐはいい!でもダルビッシュもストレートだけじゃ勝てないから」

 ムネリンは、世界柔道ジュニア選手権のニュースでも「チェスト!」。背負い投げ一つでジュニア無敵と称されながら決勝戦で惜しくも破れ、銀メダルとなった阿部一二三君(17歳)に、張本氏が「背負い投げだけではダメ。他の技も覚えないと」と指摘すると、ムネリンは「こういう真っ直ぐなところはいい!でもダルビッシュも“真っ直ぐ”だけでは勝てない。彼も“スライダー”を覚えていってほしいですね」と野球選手らしい? エールを送った。

◆ロイヤルズ・青木には「焼酎が足りない!ただそれだけ!」

 現在アメリカではワールドシリーズが行われている。日本人で唯一この大舞台に出場しているロイヤルズの青木宣親は、ムネリンと同級生で、九州(宮崎)出身。しかしながらこのシリーズではいまだノーヒットにあえぎ、第3戦以降はスタメン落ちと苦しんでいる が、ムネリンはすかさず「チェスト!」。「元気がない。焼酎の飲みが足りない。ただそれだけですね。だから飲んでクテッて寝て、明日からまたがんばれ! チェスト、ノリチカ!」とハッパをかけた。

◆「僕もバカだから(笑)」「好き勝手やってたい」ムネリンの去就は?

張本氏の「大あっぱれ」「大喝ライン」

張本氏のムネリンへの「大あっぱれ」「大喝ライン」

 今季はメジャー自己ベストの打率.258、出塁率.327を記録したムネリンだが、数字としては厳しいことに変わりはなく、来季の契約も再びマイナーからとみられている。実はこれまで、同コーナーで張本氏は打率を基準に「大喝」「大あっぱれ」ラインをもうけて叱咤激励をしていた。3割を越えれば「大あっぱれ」、2割5分を下回ると「大喝」が与えられるのだ。これを初めて知ったというムネリンは、「危なかったんですね、僕。これ見たから明日から大丈夫。すぐにでもシーズンが始まってほしい」と突然意気込んだ。

 となると、噂される日本球界への復帰は? 気になる去就について尋ねられると、「好き勝手やってきたんでね。僕ももう33歳だし、家族とよく話し合って決めたいです」とムネリン。復帰をに匂わせつつ、「いかんせん僕もバカだから(笑)好き勝手やってたいですよね」と悩める胸中をのぞかせた。

 長男をもうけたばかりのムネリンは、子煩悩なパパ。マイナースタートの不安定な生活ではなかなか息子との時間も持てなくなる。今回も笑いの渦を巻き起こし続けたムネリンだが、「大変な目にも結構遭いました」とアメリカ暮らしの過酷さを伺わせるコメントも。

 また、ドラフトの話では新しくプロ野球球団と契約する若者たちに、「とんでもない世界が待ち受けているかもしれないから、身体も心もよく準備してほしい」と野球の酸いも甘いも体験したからこそのエールを贈っている。

 メジャーに渡って3年――。突然のメジャー昇格や、出場機会を待ちながら、毎日ひたすら準備をしてきたムネリン。「人間の身体は野球をやるようにできていないから」と自らにムチ打ちながら、懸命に野球に取り組むムネリンだからこそ、「好き勝手に」頑張る姿を応援せずにいられない。

<取材・文/松山ようこ(スポカルラボ)>
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