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投手イチローがメジャーに与えた衝撃の大きさ【日本人メジャーリーガーの通信簿2015:野手編】

元ヤンキースの黒田博樹投手が日本球界に復帰し、世間の関心が日本のプロ野球に集まった今シーズン。MLBの日本人メジャーリーガーの活躍はどうだったのか? 野手の2015年を振り返る。

◆イチローが二刀流!? 記録尽くめのシーズン

イチロー マイアミ・マーリンズに所属するイチロー選手は、記録尽くめのシーズンとなった。8月には日米通算安打数でタイ・カッブ氏の持つ4191安打を更新し、歴代2位に輝く。もちろん日米での通算記録であり、アンフェアな記録だという見方もある。だが、記録を更新したその日は敵地にもかかわらずスタンディング・オベーションの嵐が巻き起こった。

 そして、日本でも話題となった「投手イチロー」も忘れてはならない。実は、彼がメジャーでの登板を希望していたのは08年が初めてと、昨日今日の話ではないのだ。当時は肩の消耗リスクなどから許可が下りなかったものの、チームメイトはまるで子どものように許可を求める彼の姿に驚いていた。

 基本的に、メジャーの世界で肩や肘は消耗品とみなされているため、大事なレギュラー選手をマウンドにあげることは少ない。だが、イチローもベテランの域に入り、昨年ヤンキースでは「必要ならば投げる用意をしてくれ」と依頼されていた。マーリンズのダン・ジェニングス監督とも1か月以上前から登板について話し合っており、もしかすると投げることを心待ちにしていたのかもしれない。イチローの投じた最速87マイル(約140km/h)は、上原の平均球速と同じ。当の上原も自身のTwitter上で「俺よりも球が速い…」と驚きのコメントを残していた。

 日本人メジャーリーガーの代名詞とも言えるイチローも今年で42歳。来年もマーリンズでプレーすることが決まった一方、同じ日本人野手では青木宣親選手や川崎宗則選手の契約は未定。青木は契約延長のオプションが行使されるだろうと報道があったが、川崎は出場試合数が昨年の4分の1とアピールポイントに欠ける。来年も彼らの活躍が見たいが果たしてどうなるだろうか……。

<日本人メジャーリーガーの通信簿~野手編~>
青木宣親(サンフランシスコ・ジャイアンツ/33歳)
○良くできました

オールスター直前まで打率.317を記録していたが、足の故障や脳震盪の影響で後半は成績を落とす。それでも4年連続打率.285以上をマークし、安打製造機の名は衰えず

川崎宗則(トロント・ブルージェイズ/34歳)
○良くできました

チームが優勝争いをしていたため出場機会が限られていたが、プレーオフではベンチ入りし、得点シーンでは毎回川崎のはしゃぐ姿をカメラが捉えるなど人気は抜群。彼のインタビューは「伝説的」と各メディアに取り上げられる

イチロー(マイアミ・マーリンズ/42歳)
△来季に期待します

41歳となった今シーズンは、自己最低の打率.229という不甲斐ない1年となった。一方で日米通算安打数は4213本にまで達し、歴代1位ピート・ローズ氏の記録更新まであと44本。メジャー通算3000本安打も65本と目前だ

取材・文/石橋和也(Far East Division

photo by Arturo Pardavila III via flickr
― 日本人メジャーリーガーの通信簿2015年版【野手編】 ―




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