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一番涼しい「暑さ対策インナー」はどれ? サーモグラフィカメラで比較検証してみた

 クールビズの手助けにもなる「機能性インナー」。吸湿や速乾など、さまざまなタイプがあるが、今回は「冷感」に焦点を当て5点のインナーを集め、室温32.1℃、湿度56%という環境のなか、サーモグラフィカメラで着用後・着用10分後の温度変化を見た。
エアリズム

エアリズム:着用10分後のサーモグラフィ画像。胴体部分で濃い色のところほど温度が低い

 まずは、毎年改良を重ねているユニクロ「エアリズム」。今年新発売の“超快適インナー”は、エアリズムのウリである「吸湿・放湿」「摂食冷感」「風合い」「ストレッチ」の4つの機能を究極まで高めているとか。インナーだけを撮影してもサーモグラフィには表れないが、触った感じはほかに比べダントツの冷たさだ。着用10分後の温度変化では、インナー部分だけ緑色から青色に変化。温度が下がっている!
[夏の機能性製品]は本当に効くのか?

実験にはマイナス20℃~650℃までの温度変化がわかるサーモグラフィカメラを使用

 2番目に大きな温度変化が見られたのが、セブン&アイの「ボディクーラー」。これ自体に冷感作用はないものの、汗などの水分に反応して編み地が開閉するらしく、これが熱を放出させるようだ。綿のほか天然シルクを使用しており、ふんわりとした着心地もよい。  着心地のよさでは、グンゼの「キレイラボ 完全無縫製インナー」も負けていない。冷たくてサラリとしており、長時間着ていたいと思うほど。綿混素材の薄い生地でムレにくく、脇の下に付いた汗取りも違和感がない。素材はユニクロと同じく「キュプラ」が使われており、これが冷感に優れるようだ。  トップバリュ「ピースフィット 涼感綿インナー」とトリンプの「スキニッククール」は、サーモグラフィの赤い部分がやや黄色に変化した程度で、そこまで温度は下がらなかった。長時間着用すればまた違うのかもしれないし、あくまで個人の主観だが、先の3点に比べると冷感効果は薄いと感じた。 ⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=911796 ●エアリズム 超快適インナー(ユニクロ)★★★★★ 生地自体がひんやりしており、着用すると冷たさを実感できる。ツルツルした触り心地で伸縮性があり着やすい。汗もよく吸収するのでアウターにシミもできにくい ●ピースフィット 涼感綿インナー(トップバリュ)★★ シャリッとしたスーピマ綿という素材を使用。例えるなら麻のような感じで、手触りはまあ悪くない。目が粗く、体にぴったりと密着しない構造のため、空気の通りはよい ●ボディクーラー エアスルータンクトップ(セブン&アイ)★★★ 綿のほかに天然シルクが入っており、ふんわりとしていて着心地がよい。脇の下にある汗取りパッドがやや大きいのが気になる。通気性に優れているので、涼しく感じられる ●キレイラボ 完全無縫製インナー(グンゼ)★★★★★ 綿のほか冷感を感じられるキュプラなどの素材で作られており、冷たくてサラリとした着心地。全体的に薄く、汗取りも目立たない。完全無縫製でアウターへのひびきにくさは◎ ●スキニッククール(トリンプ)★★ 接触冷感「タッチクール」機能を謳っているものの、ほかに比べると生地が厚く、着用後は少し暑いと感じてしまう。ただ、多少は温度が下がっているので、効果はあるのだろう ― [夏の機能性製品]は本当に効くのか? ―
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