土砂災害危険箇所は全国に52万か所。前兆を察知して自己防衛せよ
7月28日未明から山口県と島根県を襲った集中豪雨では、両県の一部地域が1時間に100ミリ以上と観測史上最多となる豪雨に見舞われるなど、不安定な天気が多い今年の夏。その他の地域でも、国土の多くが山地である日本では、実に52万か所が土砂災害の危険箇所とされており、大雨や台風時には警戒が必要だ。夏休み、アウトドアレジャーで山や川に出かける前に、身を守る3つのポイントと危険箇所を確認しておこう。
◆「土砂災害危険箇所」を確認する
http://www.mlit.go.jp/river/sabo/link_dosya_kiken.html
◆前兆現象に気をつける
また、各自治体などでは、土砂災害の前兆現象をホームページ上で記載し、警告を促している。
千葉県「環境・県土づくり」(http://www.pref.chiba.lg.jp/kakan/sabou/kikenkasho/yochou.html)では、「がけ崩れ」「地すべり」「土石流」の3つの土砂災害の前兆現象を次のように書いている。
●がけ崩れ/水が吹き出す、小石が落ちてくる、地鳴りがする、濁った水が流れる
●地すべり/地面のひび割れや段差が発生、沢の水が濁る
●土石流/山鳴りや立ち木の裂ける音、降雨が続いてるにもかかわらず水位が低下、泥臭いにおいがする、川の水が濁る、流木が流れてくる
こんな前兆現象を目撃したら一刻も早く安全な場所へ避難し、最寄の土木事務所、整備事務所及び市町村へ通報しよう。
他にも、各自治体のサイトなどで、それぞれの地域に起こりがちな土砂災害の対応策などを紹介しているので、お住まいの地域の自治体サイトをチェックしておいたほうがいい。
◆警報情報を確認し、迅速に非難する
土砂災害発生の危険度が高まったとき、都道府県と気象庁から「土砂災害警戒情報」が発表される。市町村の避難勧告の前に発表されるため、警戒情報が発表された時点で早めに避難準備をしたい。最近では、スマホのアプリで現在地周辺や登録した地点周辺で発表された警報などをプッシュ通知で受け取ることもできる。『ウェザーニュース』では、有料会員限定サービスではあるが、その精度とリアルタイム情報は、参考になりそうだ。降雨情報はこま目にチェックして、土砂災害に備えよう。 <文/林健太>
各地方自治体では「土砂災害危険箇所」を、都道府県単位で公開している。過去に土砂災害が発生した場所、重点的に対策を行なっている場所などをもとに、詳細な住所やマップ表示で注意を促している。
山間部が多く、土砂災害発生件数も年間50件以上と多い神奈川県では、マップに赤枠で詳細に表示されており、対策に力が入っている。国土交通省のWebサイトより、全国の都道府県ごとの危険箇所が確認できる。旅行先や居住地、通勤経路周辺の危険箇所を一度確認しておこう。
※全国の土砂災害危険箇所(国土交通省)
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