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大物政治家の地元で進む「ムダな道路計画ランキング」 ワースト1位は“安倍道路”

大きな話題となっている新国立競技場の建設費問題。オスプレイをはじめ、増額する一方の防衛費。「税金だから」といってムダ遣いが横行するケースは数多い。そんな税金のぼったくり事業の数々をジャンル別にランキングで発表! ◆有力政治家の地元で巨大な道路開発が進行中!<道路>
山陰自動車道

安倍晋三首相の地元山口でも過疎地域の日本海側に山陰自動車道建設計画が進む。総事業費は約4500億円

「大物政治家(族議員)の地元にはムダな公共事業がある」という傾向が全国各地にある。  日本海の過疎地域に建設される「山陰自動車道」(山口県美祢~鳥取市)はその典型だ。この道路は安倍晋三首相の父、晋太郎氏の生まれ故郷・長門市を通るルートになっている。  未開通区間の総事業費だけで約4500億円にも及ぶ。  同じく大物政治家である石破茂地方創生大臣の地元にも、“石破道路”がある。自らが「推進議員連盟会長」を務めている「山陰近畿自動車道」(鳥取市~京都府)だ。  “安倍道路”こと山陰道と同様、日本海側の過疎地域を通るため、交通量はたかが知れており、費用対効果が乏しいのは明らかだ。それでも、未開通区間の総事業費が約6000億円の高速道路計画を推進しようとしている。  最近、安倍政権内で存在感を増している大物族議員の二階俊博・元経産大臣の地元では、過疎地域が多い紀伊半島を一周する高速道路計画が進んでいる。未開通区間の総事業費は約4600億円。  福岡県豊前市でみかんを50年作り続けてきた岡本栄一氏はこの計画が浮上して以降、みかん園を迂回する代替案を提案、見直しを求めてきた。事業費は約1000億円でアクセス道路などの関連事業費を入れると約2200億円だが、「山側にルート変更をすれば、橋梁や盛土量が減って工事費用が半減可能。それなのに高速道路会社は見直そうとしなかった」(岡本氏)と語る。  現地調査をした東京都市大学名誉教授の青山貞一氏(公共政策)も「岡本さんの代替案は経済面でも環境面でも合理的」と批判する。  全国各地で、こうした採算性の怪しい道路建設が進んでいるのだ。 【道路関連事業 ワースト5】 1位:山陰自動車道 日本海の過疎地域に中国地方で3本目となる高速道路を建設。未開通区間の総事業費は約4500億円。安倍晋太郎氏の生まれ故郷・長門市を通り、“安倍道路”と呼ばれている 2位:山陰近畿自動車道 鳥取市が起点で日本海側の過疎地域を通り、費用対効果が乏しい。未開通区間の総事業費約6000億円。石破氏が「推進議員連盟会長」を務め、“石破道路”と呼ばれる 3位:紀伊半島一周道路 過疎地域が多い紀伊半島を一周する高速道路計画。地元議員の二階俊博・元経産大臣が推進。未開通区間の総事業費約4600億円。「命の道路」と防災目的を強調 ⇒【写真】はコチラ nikkan-spa.jp/?attachment_id=919589
紀伊半島一周道路

大物族議員の二階俊博・元経産大臣の地元で進む紀伊半島一周道路計画

4位:東九州自動車道 高速道路がみかん園を縦断。「代替案(山裾ルート)は半額でできる」とみかん農家は訴えてきたが、高速道路会社は無視。そして7月14日、強制代執行(土地収用)に踏み切った 5位:中部横断自動車道 八ヶ岳や南アルプス、富士山が見える景観を破壊する道路計画に地元住民や観光業者らが反対。予定地に推進派の北杜市長や山梨県議らの土地があることが判明 取材・文・撮影/横田一 SPA ! 税金ぼったくり取材班 ― [税金ぼったくり事業]ワースト5 ―
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