「靴、ニット、パーカ」ファッションのプロが選ぶ激安ミリタリー3選
―[メンズファッションバイヤーMB]―
メンズファッションバイヤー&ブロガーのMBです。洋服の買いつけの傍ら、「男のおしゃれ」についても執筆しています。連載第59回目をよろしくお願いします。
昨年から老若男女問わずミリタリーファッションが大流行しています。MA-1などのフライトジャケットを中心に支持され、今年に入ってからはベレー帽などの小物類まで人気です。
「洋服はムダに高くて嫌だ!」と思う人にとってこの流行はチャンスです。セレクトショップに行って値札をひっくり返すと「3万のアウター」とか「2万のパンツ」など、「どこの富豪が買うんだ?」という値付けも珍しくありませんが、ミリタリーなら大丈夫です。手頃で良品がGETできます。
▼ミリタリーなら良品が格安で揃う!
なぜミリタリーは手頃で良品なのか? それは軍卸し物やレプリカの存在があるからです。専門店に行けば本物の軍服が古着や未使用品として出回っているのですが、そういったアイテムはどれも格安です。例えば、アメリカ軍のM-51、通称モッズコートですが、巷の洋服屋で買えば3万~4万円します。しかし、軍服であればつくりも素材も引けを取らないものが9800円で買えちゃいます。
そしてそれら極上のミリタリーアイテムが一堂に揃うお店が、上野アメ横にある中田商店。昔からミリタリーの老舗として有名で、ミリタリーマニアはもちろんファッションスタイリストの御用達です。私もミリタリーがトレンドだったり、ミリタリーアイテムが着たい気分のときは必ず足を運びます。どこよりも品揃えがよく、しかも安い! ウェアだけじゃなくコンバットブーツやバッグなどの小物までが手頃な価格で揃っています。今日はいくつか中田商店のオススメをピックアップしてみました。
▼厳選「軍モノ」マストバイ第3位
「デザイナーズブランドもモチーフにするドイツ軍のウェア」
⇒【画像】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=1033164
●ドイツ軍 フィールドパーカ 1万2800円(+税)
ミリタリー好きにはおなじみ、ドイツ軍のフィールドパーカです。ミリタリーアイテムの特徴はなんといってもその機能美。ムダを排した結果に生まれた美しさは、ファッションの世界で長く支持され続けています。その代表格がモッズコートやMA-1でしょう。もはや「トレンド」ではなく「定番着」として街着スタイルに溶け込んいるので、出自がミリタリーであることを忘れてしまいそうになります。
一般に人気のあるミリタリーアイテムは米軍のものが多いのですが、ツウ好みは「ドイツ軍」です。ドイツ軍のアンダーウェア、ジャーマンシャツ、スニーカー、そしてこのフィールドパーカなどはとくに人気があります。世界クラスのデザイナー、「マルタンマルジェラ」などもドイツ軍のウェアをモチーフに何度もアイテムをリリースしています。
米軍のアイテムは腕周りが極端に太かったりとサイズ感がかなり大きかったりするのですが、ユーロ圏のミリタリーは細みのものも少なくありません。このパーカも身幅や袖周りもそこまで太くなく、街着として取り入れやすいシルエット。デザインもシンプルで黒デニムなどに合わせてスッキリと合わせれば十分おしゃれに見せることができます。
この値段で内側にボアライナーがついているので極寒の冬でも問題なし。ライナーを外せば春用アウターとしても活用できます。しかも何年でも耐えられる肉厚の頑丈な生地。これでこの値段はかなりお得です。
▼▼厳選「軍モノ」マストバイ第2位
「どう見てもミリタリーに見えない極上ニット」
⇒【画像】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=1033165
●ロシア軍実物 海軍ボーダー ニットセーター 3800円(+税)
「え? これ軍物がなの?」と思うでしょう。普通にセレクトショップなどにありそうなスタンダードなデザインです。ミリタリーというと皆ゴツめの土くさいアイテムばかりを連想するのですが、なかにはこんなキレイな服もあるのです。
生地はコットン糸のニット織り素材。冬用のニットと違い毛羽立ちがある素材感ではないので春でも使えます。イメージとしてはスウェットくらいの防寒性です。
前述のとおり、軍物はユルめのダボッとしたものが多いのですが、このセーターは結構細め。袖まわりもフィットする形になっていて、誰が見てもミリタリーとは思わないでしょう。肉感のある上等なニット素材でこの値段。強烈にコスパがいいです。
▼▼▼厳選「軍モノ」マストバイ第1位
「これ以上ないほど激安なブーツ」
⇒【画像】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=1033168
●JUNGLE BOOTS 4300円(+税)
ベトナム戦争時にアメリカ軍が開発したジャングルブーツのレプリカ品。高温多湿のベトナムにおいて蒸れにくい様にナイロンをコンビ使いしたデザインが特徴。機能面からの切り替えですがファッション的にも支持され、多くブランドがいまだにこのジャングルブーツのデザインをモチーフにしています。
「ミリタリーブーツ」と聞くとゴツゴツしいイメージがあるかもしれませんが、歩きやすいようにフィット感も考えられているためフォルムはやや細め。街着ファッションに取り入れても違和感ありません。値段はビックリするくらい安いので、合皮にはなりますが、巷の洋服屋なら合皮でも1万円以上するものも少なくありません。フォルムもいいしデザインもシンプル、これで4300円なら十分すぎるできでしょう。
ほかにも小物からウェアまで良品揃いのミリタリー。中田商店だけでなくお近くの古着屋さんにもラインナップはあるので、是非一度チェックしてみてください! <文/MB>ファッションバイヤー。最新刊『MBの偏愛ブランド図鑑』のほか、『最速でおしゃれに見せる方法 <実践編>』『最速でおしゃれに見せる方法』『幸服論――人生は服で簡単に変えられる』など関連書籍が累計200万部を突破。ブログ「Knower Mag現役メンズバイヤーが伝えるオシャレになる方法」、ユーチューブ「MBチャンネル」も話題に。年間の被服費は1000万円超! (Twitterアカウント:@MBKnowerMag)『MBの偏愛ブランド図鑑』 今着るべきブランド60の歴史や特色を、自身が愛用する品とともに徹底紹介 |
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