「この女、かっこいい!」――46歳のバツイチおじさんは影のあるクール美人に心を奪われた〈第21話〉
その後、10分ほどトゥクトゥクを走らせた。二人で、昨日のボードゲームの話をしながら盛り上がっていたらあっという間にレストランに着いた。
プノンペンとは思えない、お洒落なレストランだ。俺がトゥクトゥクドライバーにお金を払おうすると、エラがそれを制した。
エラ 「大丈夫。今日、貸し切ってるから。彼、仲良くっていつも安くしてくれるの」
なるほど。1日トゥクトゥクを貸し切る。プノンペンではこういうデートスタイルがスマートなのか。
その後、二人でタイ料理を食べながら、お互いのことについて話をした。
どこに住んでいるのか?
どんな仕事をしているのか?
しかし、そこで言葉の壁にぶち当たった。
おそらく、お互いの英語力が低く、50%くらいしか理解し合えてない。
フィリピンの学校の先生なら、英語の理解度も高いため、こっちの拙い英語も類推してくれ、俺の英語力に合わせて会話を成立させてくれる。発音が悪くても理解してくれる。
しかし、先生以外で一人の女性とこんなに長い間、マンツーマンで話をしたのは初めてだ。なかなか会話が成立しない。
「深い話ができない」
俺はもどかしさを感じながらも、頑張ってカタコトの英語で話をしているとあっという間に3時間が過ぎた。彼女は20時にはお店に行かなきゃいけない。
タイ料理屋を出ると、トゥクトゥクでリバーサイドのキレイな景色を見に行った。夕方のプノンペンは暑すぎす、程よい風が心地良かった。
トゥクトゥクから降り、二人で夕景から夜景になるまでリバーサイドを散歩した。
そして、時間が来たので彼女は仕事に向かった。
俺 「また、会おうね!」
エラ 「うん。また会おうね!」
<バックナンバー>
【第20話】「運の流れを変えなければ」――46歳のバツイチおじさんはカジノに活路を見出そうとした
【第19話】「俺、ここで死ぬかも」――46歳のバツイチおじさんは窓のない部屋で生死の境をさまよった
【第18話】「俺は女性の涙に人一倍弱い」――46歳のバツイチおじさんは彼女の悲しい表情に胸が締め付けられた
【第17話】「なんだか新婚旅行みたいだね」――46歳のバツイチおじさんは象の背中の上で彼女に微笑みかけた
【第16話】「こんなところで漏らしたら大惨事だ」――46歳のバツイチおじさんは全神経を集中させてトイレを探した
【第15話】「俺は今、自分を見失っている」――46歳のバツイチおじさんは旅を立て直すために大きな決断を下した
⇒【第1話】からの全バックナンバーはコチラから
【第20話】「運の流れを変えなければ」――46歳のバツイチおじさんはカジノに活路を見出そうとした
【第19話】「俺、ここで死ぬかも」――46歳のバツイチおじさんは窓のない部屋で生死の境をさまよった
【第18話】「俺は女性の涙に人一倍弱い」――46歳のバツイチおじさんは彼女の悲しい表情に胸が締め付けられた
【第17話】「なんだか新婚旅行みたいだね」――46歳のバツイチおじさんは象の背中の上で彼女に微笑みかけた
【第16話】「こんなところで漏らしたら大惨事だ」――46歳のバツイチおじさんは全神経を集中させてトイレを探した
【第15話】「俺は今、自分を見失っている」――46歳のバツイチおじさんは旅を立て直すために大きな決断を下した
⇒【第1話】からの全バックナンバーはコチラから
この連載の前回記事
この記者は、他にもこんな記事を書いています
ハッシュタグ