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ベッキー、舛添の“微表情”から専門家が分析。罪悪感はあるのか?

 続いて、会議費を私的に流用した疑惑で、会見を開いた舛添要一都知事。数々の状況証拠にそぐわない、苦しい「釈明」がますます疑惑を加速させているが……  ここで清水氏はいったん、注釈を入れる。 「最近、微表情という言葉が多く聞かれるようになり、同時に誤解も広がっているため、舛添知事の会見を参考に、微表情の解釈とその活用ポイントを説明しようと思います。他者の微表情を検知した瞬間に『この人はウソをついている!』と判断することは大きな間違いです。微表情の発現はホットスポットと呼ばれます。ホットスポットとは質問・精査ポイントのことです。微表情を検知したら『微表情が生じた合理的な理由は何だろうか?」「感情がなぜ抑制されたのだろうか?』と考えることが重要です」  こうした理解を前提に、5月13日の舛添知事の会見映像を見ていきたい。  使用したのは、以下の動画群。 ⇒【動画】http://www.youtube.com/watch?v=zx4TGW36Cn0&feature=youtu.be
「全体的には、知事ご自身が用意してきた文章を読み上げているとき、知事の眉間にはしわが刻まれており、また記者の質問を聞いているとき、口周りに力みが生じています。これは集中しているときや認知的負担が高いときに生じる顔の動きです。自己の発言の正確さを重んじ、記者の質問の意味を取り違えないように、また、どのようにその質問に答えるべきか、考えているからだと推察されます」  話題別に分析すると以下のとおり。 ①領収書について 「例えば、舛添都知事“政治資金疑惑”釈明会見ノーカット03の3:50で知事が「いくらくらいプールしているお金がなくなるかということで~」と発言したとき、知事の顔には、両口角が引き上げられる幸福と両眉が引き上がり、かつ両目が開かれる恐怖の微表情が観察できます。また、舛添都知事“政治資金疑惑”釈明会見ノーカット04の0:45で知事は、嫌悪微表情を浮かべながら、「宛名が書いていないと言う意味なんですよ」と発言しています。さらに、舛添都知事“政治資金疑惑”釈明会見ノーカット08の5:36で知事が「これはこれで合理的な面もあるんですよ」というときに、上唇が引き上げられ、ホウレイ線が釣鐘型になり嫌悪の微表情を見せています。  他にも、舛添都知事“政治資金疑惑”釈明会見ノーカット11の3:41で知事の顔には、嫌悪の微表情が表れています。ある記者に「それだけ大事だと思いつつもまとめて(必要のなくなった領収書を)バサッと渡してしまうっていうのは~」と問われ、知事が「そのときの生活パターン」「ケースバイケース」であると答えているときです。これらの微表情の情報だけからでは、なぜ感情が抑制されたのか解釈できません。例えば、嫌悪という感情は、不快なモノや人、受け入れたくない発言などに対して生じる感情。知事は、領収書に関する追求質問を『何らかの理由』で受け入れたくないから嫌悪微表情が生じたのかも知れませんし、ただ単に説明がややこしく説明のしづらさを感じ、嫌悪微表情が生じたのかも知れません。いずれにせよ、さらなる質問や調査、その他の情報と照らし合わすことで、微表情が生じた合理的な理由の説明が可能となります」 ②「週刊文春」で指摘された以外の資金の流れについて舛添都知事“政治資金疑惑”釈明会見ノーカット08の1:57で知事の顔に嫌悪の微表情が浮かびます。ある記者が、政治資金の支出と私的支出の混同とについて、「他についてやる必要があるのではないかと思いますが」と質問し、知事は『今日、この時間になんとか間に合わせるために、あがったものをやって、これぐらい申し訳ないんですけど、あの何とか頑張ってみんなにここまでしたって言うのはおわかり頂けると思うので~これから(他のも)精査する~』と答えているときです。この嫌悪微表情の意味を文脈と合わせて考えると、他の資金の流れについて追及されたくないとの思いからだと推察されます。しかし、これは他の資金の流れについて知事に何かやましいところがある、という断定ではありません。単純に膨大な調査をするのが大変だから、という理由も考えられます」 ③家族と白紙領収書の利用店に対する謝罪 「同じく上記の動画の4:28で記者に『そもそも自腹で払っていれば、お店の方々、ご家族に迷惑がかかっていなかったのでは』と指摘され、知事は舌を向きながら左の口角だけを引き上げています。これは、自己卑下を意味する微表情です。またこのとき、自己嫌悪の微表情も観察できます。家族に対する気持ちは明言していませんでしたが、家族とお店の人に申し訳ないという気持ちが表れていたのだと推測できます」 「微表情」から見て取れる感情を、事実関係と照らし合わせて精査して初めて真実がわかると話す清水氏。舛添、ベッキーともに結果的に嘘をついていたことは明白だが、自分の行為に対し一定の罪悪感を持っていることだけは本当のようだ。 <取材・文/日刊SPA!取材班>
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