第7位 ”10秒チャンピオン”マッサ、今シーズン限りでF1引退!
ウィリアムズのフェリペ・マッサ(35歳/ブラジル)が第14戦イタリアGP開幕を前に引退を発表した。2002年ザウバーからF1デビューを果たし、2006年フェラーリに栄転。ミハエル・シューマッハ、キミ・ライコネン、フェルナンド・アロンソをチームメートにフェラーリで8年を過ごした後、2014年ウィリアムズに移籍。これまで14年のシーズンで優勝11回、表彰台41回、ポールポジション16回を記録している。
マッサは表彰台の中央で涙を浮かべながら応援してくれた母国のファンに感謝した(2008年ブラジルGP) 写真/Ferrari S.p.A
マッサといえば”インテルラゴスの悲劇”を思い出さずにはいられない。ルイス・ハミルトン(当時マクラーレン・メルセデス)と激しいチャンピオン争いを繰り広げた2008年シーズンの最終戦母国ブラジルGP。
ポールポジションからスタートしたマッサがトップでチェッカーフラッグをかいくぐったとき、タイトルを争うハミルトンは6位を走行中。この瞬間、マッサが初のチャンピオンに輝いたはずだった。しかし、ハミルトンは最終ラップ最終コーナーで1台をオーバーテイク。マッサから13秒遅れの5位フィニッシュ。この瞬間、タイトルはわずか1点差でハミルトンの手に渡った。F1史上もっともドラマチックなチャンピオン決定劇だった。
今シーズンの最高位は5位(2回)と輝きは影を潜めてしまったマッサ。今年の日本GPは鈴鹿ラストラン。引退レースとなる最終戦アブダビGPは通算250戦目の区切りとなる。
●インテルラゴスの悲劇はこちら(動画リンク F1公式サイト)
http://www.formula1.com/content/fom-website/en/video/2015/11/To_the_wire_-_Coulthard_on_Brazil%27s_tense_2008_title_decider.html
●マッサのF1キャリアはこちら(動画リンク F1公式サイト)
http://www.formula1.com/en/video/2016/9/Felipe_Massa’s_proud_F1_career.html
フェラーリがあかん! シーズン序盤こそ無双メルセデスAMGを脅かす一番手として期待に応える走りをしていたものの、シーズンが進むにつれ徐々に失速。レッドブルがアップグレードされたルノーエンジンを手に入れた第6戦モナコGPを境に、レッドブルにも後塵を拝するレースが続き、チームランキングは3位に後退した。マシンもパワーユニットもイマイチ、レース戦略はダメダメ。意外とトラブルも多く、信頼性もよくない。残るは6戦。1993年以来の未勝利シーズンとなった2014年再現の危機が迫りつつある。このまま勝てなければ、チーム代表アリバベーネ(前職はフェラーリを長年スポンサードするフィリップモリス副社長)のクビが飛ぶのは確実!?
フェラーリファンで埋め尽くされる世界一の表彰台(2016年イタリアGP) 写真/Ferrari S.p.A
●熱狂的なフェラーリファン(世界一の表彰台フェラーリの地元イタリアGP)はこちら(動画リンク F1公式サイト)
http://www.formula1.com/en/video/2016/9/Director’s_Cut__Italy_2016.html
第5位 フジテレビのライバル現る!
今年の日本でのF1中継は、CSのフジテレビNEXT(有料)だけ。昨年限りでBSフジでの無料放送は終了したので、チャンネルを変えて偶然F1を目にする機会はなくなってしまった。そんなところに、スポーツのライブストリーミングサービス『DAZN(ダ・ゾーン)』が8月23日から配信をスタート(月額1890円)。F1のライブ放送も第13戦ベルギーGPから、フリー走行を含めた全セッション生配信されている。一方フジテレビは、日本GPのみ決勝レース当日深夜にBSフジでハイライト番組の放送が決定。『2016F1日本グランプリ ハイライト』(10月9日24:00~26:00)。
第4位 F1は豊洲新市場より高い!
9月7日、米ナスダックに上場しているリバティ・メディア(巨大メディア関連グループ)がF1の経営権を獲得したと発表した。その買収総額80億ドル(約8057億円)! 現在、豊洲新市場の総事業費が5884億円と見込まれているが、まだまだこれから天井知らずに膨らみ続けそうだから、最終的にはそんなに変わらない額になるかも。なお、来年からリバティ・メディアのチェイス・キャリー(21世紀フォックス副会長)がF1新会長に就任。F1界のドン、バーニー・エクレストンは引き続きCEOに留まる。