東京の日ハムファンが「0%」だった時代 【祝・札幌移転初200万人動員! 】
―[村橋ゴロー]―
10年ぶりの日本一に輝いた北海道日本ハムファイターズは今年、もうひとつの悲願も叶えた。それは04年の札幌移転以降初となる、主催試合での観客動員200万人突破だった。満員の札幌ドーム、色とりどりのユニフォームに身を包み、応援ボードを掲げるファンのなかには女性の姿も多い。
筆者は35年来の日ハムファンである。81年の大沢親分の胴上げも、おぼろげながら覚えている。ガラッガラの東京暗黒時代から観ている者としては、変わったなあと。もはや別物であるとすら感じる。感覚的な表現でわかりにくいかもしれないが、いま現在のチームは「ファイターズ」で、東京時代は「日ハム」だった。
いま北海道で愛されているチームは洗練されたイメージゆえ思わず「ファイターズ」と呼びたくなるし、逆に東京時代は何か野暮ったさの象徴みたいな気がして、「日ハム」という呼び方がしっくりきた。その証拠に、東京時代は気恥ずかしくて「ファイターズ」なんて呼んだことがなかった。
40代以上の日ハムファンの多くはそうだと思うが、まず愛するものを否定されるところから、そのファン歴が始まる。
「え!? なんで?」
好きな球団を聞かれ、「ハム」と答えると、まずそう聞き返される。これは、ひどい。考えてみてほしい。
「お前、学校で好きなコいるんだろ?」
「えっ、○○ちゃん」
「え!? なんで?」
「なんで?」のなかに、「なんでそんなブスが好きなの?」という心の声が聞こえてくる。そうか、日ハムはブスなのか、と幼心に世間の評価に戸惑うのである。
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