神ってる? 狂ってる!? 日ハム・栗山采配が日本シリーズの勝敗を分ける!
―[村橋ゴロー]―
今年の日本シリーズは、「広島」「日本ハム」と両リーグの優勝チーム同士での争いとなった。広島は“神ってる”鈴木誠也の大活躍に象徴されるように、2位にブッちぎりの差をつけリーグ優勝。一方のパ覇者・日本ハムの“神ってる”プレイヤーといえば、それは選手ではなく実は栗山英樹監督の采配こそが“神ってる”のではないだろうか?
その象徴ともいえる試合が、CSファイナル5試合目だった。先発のルーキー加藤が初回に4点と打ち込まれると、2回からは先発・ロングの両方できるバースを早々と投入。王者ホークス相手に初回から4点ビハインドなら、裏抑えの中継ぎ陣の投入が普通の策だ。しかしバースは勝ち継投の投手。それを2回からロングとして起用した時点で、栗山監督のこの試合への執念が伺える。
そして4回。4-2と2点差まで追い上げ、日本ハムは1アウト満塁の好機を作る。しかしバッターはキャッチャーの大野。今年バッティングが好調とはいえ、シーズン.245の選手である。前の2人の打者・陽とレアードという強打者を歩かせたのも「満塁にしても大野で勝負」という計算がホークスにあったのかもしれない。しかし栗山監督は、まだ4回なのに扇の要・大野に代え、岡を代打に送ったのである。そしてその岡がセンターフェンス直撃のツーベースを放ち、同点。
そして次の中島に、栗山監督はスクイズのサイン。3塁走者・陽の素晴らしい飛び出しもくわわり、中島は華麗にスクイズを決め、逆転を決めたのだった。
しかしこれら“神采配”が連続するということは、それら作戦を確実に成功させている選手たちこそが“神ってた”ということだ。実際、代打同点打の岡は「早い回から代打があると読み、準備していた」と語り、逆転スクイズを決めた中島も「同点のまま終わると、向こうに流れが行く」と、ここが勝負どころという状況判断、そしてそれを実行する高い技術力があってのもの。
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