“モントリオール事件”へのプロローグ――フミ斎藤のプロレス講座別冊WWEヒストリー第262回(1997年編)
“首謀者”ブレットはTVカメラに向かってにやりと笑い、いっぽう、最後の最後まで番外戦の大乱闘シーンを演じたストーンコールドは、会場警備にあたっていたカリガリーの地元警官により後ろ手に手錠をはめられて退場した。
7.6PPV“イン・ユア・ハウス16”からちょうど4週間後に開催される8.3PPV“サマースラム”イーストラザフォード大会の主要カードは、アンダーテイカー対ブレットのWWE世界戦、オーエン対ストーンコールドのインターコンチネンタル選手権、デイビーボーイ対シャムロックのヨーロピアン選手権の3試合。
ビンスが描くところの“脚本”とは一線を画し、ヒールでもベビーフェースでもない特異なポジションを確立したブレット派閥は、いつのまにか夏のスーパーイベント“サマースラム”の主役のポジションをゲットしてしまったのだった。(つづく)
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文/斎藤文彦 イラスト/おはつ
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斎藤文彦
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