雑学

ネットの「お葬式マナー情報」は間違っていることが多い!?

 意外と知らない通夜やお葬式でのマナー、業界の裏事情を綴った今、注目のサイト「考える葬儀屋さんのブログ」。7月2日には、同サイトの管理人・赤城啓昭氏による、初の著書『子供に迷惑をかけないお葬式の教科書』が発売決定。

 今回は本書の執筆した動機のひとつでもある、なぜネットで正しいお葬式の知識が手にはいらないのか?という問題について、ネットに巣食う「葬儀ブローカー」という観点で考えてみました。人気連載の第14回をお届けします。


photo by ともにゅき

お葬式では式場の端を歩く!?


「考える葬儀屋さんのブログ」管理人の赤城啓昭と申します。

 突然ですが、あなたがもしお葬式の情報を知りたいと思ったらどうしますか? まだ喪主になるには早くても、これからお葬式に参列する機会は増えるでしょう。香典は何円くらい包めばいい? 何を着ていったらいい? キリスト教って聞いたけど、どんなお参りするんだっけ?

 こんな時、おそらくこの記事を読まれている方はまずネットで検索をするのではないでしょうか。そして、検索上位の記事を開いて、フムフムとうなずきます。

 でも、ちょっと待ってください。その記事は正しいのでしょうか?

 実はお葬式に参列した経験がない人がアルバイト料をもらって、そこらへんのネット情報を寄せ集めて書いた可能性があります。

 先日もある参列者がお葬式の最中に我々葬儀社スタッフの誘導を無視して、式場の端を歩こうとするのを見かけました。神社では端を歩くという習慣と混同したネットのウソ情報を鵜呑みにしたのでしょう。

 DeNAが運営していた医療情報サイト「WELQ」の騒動は記憶に新しいところです。雇われたアルバイトが他のサイトの記事を改変し、つぎはぎして、大量の記事を書いていました。なぜこういうことをしたかというと、Googleは情報量の多いサイトを高く評価する、つまり検索上位に上げるという傾向があったからです(現在はWELQ騒動を受けていろいろ改善されています)

 こういった検索順位を上げる手法はSEO(検索エンジン最適化)と呼ばれています。医学的に正しい情報をお医者さんが書いている個人サイトはたくさんありますが、企業がお金をかけて行うSEOに太刀打ちできず、検索上位に上がりづらいという傾向があります。

 葬儀業界も同じ構造です。

 「葬儀ブローカー」が同じことをしています。葬儀ブローカーとはインターネット上でお葬式の事を調べている顧客を集客して、葬儀屋さんに紹介し、お葬式の施行に至った場合、紹介手数料を得るというビジネスモデルです。もともとWEB制作やネットコンサルティングをやっていたところが葬儀業界に参入したケースが多いため、SEOの知識は豊富です。

 お葬式関係の場合、SNSからの集客は難しいので(日頃から葬儀屋さんのフェイスブックやツィッター見ているっていう人は少ないですよね)、インターネットから集客するためには検索の上位に表示されなければいけません。

 そのためにはある程度の分量の記事を書かねばならない。しかし、専門知識はない、そのため怪しい記事を大量生産するということが行われています。私のブログ記事も度々盗作されています。

 WELQの場合、取り扱っていたのが医療情報だったため、間違った記事は下手をすると命に関わります。そのため社会問題になり公開が中止されました。一方、葬儀業界は規制する法律や監督官庁はないこともあり、基本的にやりたい放題です。

 それに対して正しい情報を知っている葬儀社はなぜ対策を講じないのでしょうか、

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葬儀業界が対策を講じられない理由

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子供に迷惑をかけないお葬式の教科書

20年間に渡る実務で蓄積された知識と、とり行ってきた葬儀セミナーの内容が盛りだくさん




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