愛犬・愛猫のお葬式をするとき、ネットで検索するのは危険【葬儀のプロが指摘】
―[考える葬儀屋さん/赤城啓昭]―
意外と知らない通夜やお葬式でのマナー、業界の裏事情を綴った今、注目のサイト「考える葬儀屋さんのブログ」。現在、同サイトの管理人・赤城啓昭氏による、初の著書『子供に迷惑をかけないお葬式の教科書』が好評発売中。人気連載の第17回は、今や日本だけで市場規模1兆4000億円とも言われるペット市場についてです。
「考える葬儀屋さんのブログ」管理人の赤城啓昭と申します。今回はペットの終活について取り上げてみます。
人間のお葬式が年々貧弱になっている一方、ペットのお葬式は年々豪華になっている気がします。人間と同じように棺に納められ、火葬を行った後、ちゃんと遺骨がお墓に納められるというケースは珍しくありません。
まず、このようにペットが手厚く葬られるようになった背景を考えてみましょう。一般社団法人ペットフード協会の「平成28年(2016年)全国犬猫飼育実態調査」によると、犬や猫を飼っているのは50代と60代が最も多いそうです。
この世代は人口が多く、また孤独を紛らわせるためにペットを飼う人も多いでしょう。
また人間だけでなくペットも高齢化しています。犬の平均寿命は現在14歳で、30年前は7歳だったので、寿命は約2倍になりました。長く暮らすほどより愛情は増すはずで、もはや家族同然という扱いでしょう。
そうなると亡くなったときも手厚く葬ってあげたいところですが、地方の一戸建てなら亡骸を庭にそのまま埋められても、都会のマンション暮らしでそれは無理です。そのためペットの火葬やお墓のニーズが高いのだと思われます。最近はペットと一緒に入れるお墓も登場しています。
人間を葬るときは墓地埋葬等に関する法律というのがあるのですが、ペットの埋葬に関しては特に法律の規制はありません。一般廃棄物という扱いです。
愛するペットが廃棄物扱いというのはひどいと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、人間のご遺体も車や飛行機で搬送されるときは貨物扱いなので、法律とはそういうものなのでしょう。
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『子供に迷惑をかけないお葬式の教科書』 20年間に渡る実務で蓄積された知識と、とり行ってきた葬儀セミナーの内容が盛りだくさん |
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