更新日:2017年11月14日 22:45
スポーツ

ニューヒロイン登場でメダルの期待が高まる「ウィルチェアーラグビー」とは?

東京五輪期待のニューヒロインも登場

 日本代表は、女子の倉橋香衣さんを2020年東京パラリンピックの日本代表候補として加えており、この大会でも頻繁に登場させていました。まさに男女混合をチームの強みにしていこうという編成で、2020年に向けてニューヒロインとなっていきそうな選手です。

女子選手としては初の日本代表となると倉橋さん

試合では車イスを相手にぶつけて守備で奮闘

 見ていただくとわかりますが、ウィルチェアーラグビーでは車イスのタイプが2種類あります。倉橋さんが乗るバンパーが突き出している車イスは守備の選手が使うタイプのもの。このバンパーと車イス自体で相手のコースや動きを妨げます。チームの中でも身体が不自由な選手が乗ることが多く、パスやドリブルよりも位置取りの妙が見せ場です。  一方で突起物がないのは攻撃の選手が乗るタイプのもの。上半身を使える選手たちは、突起物のないコンパクトな車イスに乗って、相手選手の間をすり抜けながら一気に攻め上がります。  得点はコートの両端にある青色のキーエリアを抜けて、ボールを保持した選手の車イスの両車輪がゴールラインを通過するか乗るかすれば1点となります。いわゆるオフサイドはなく、極端な話、ゴール前で待つ選手にロングパスを1本通すだけでも得点できます。動きのいい選手を止めることはなかなか難しく、両チームがともに点を取り合う展開がメインです。 ⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=1355071

ゴール前に密集ができていても、動きのいい選手はそれをかいくぐってゴールできる

 オフェンス側は40秒以内にゴールをしないといけない、12秒以内にセンターラインを越えないといけない、などのテンポアップをうながすルールが存在したり、得点が頻繁に入ったりする感覚は、ラグビーというよりはバスケットボールに近いもの。ときおりボールをバウンドさせてドリブルをしないといけなかったりもしますので、とてもバスケっぽい競技です。  では、どこがラグビーっぽいのかという、車イスと車イスの激突です。多くのパラ競技では、車イス自体をぶつけるようなプレーは禁止されていますが、ウィルチェアーラグビーは「ラグビー」だけあってタックルしてもよいのです。後方からのタックルや、手を使って車イスを止めるような動きは禁止であるものの、基本的にはガツガツ当たってOK。試合中はガシャーンガシャーンと派手な音が響き、選手たちはよく転倒します。  試合のテンポ、激しさなど見どころ十分の内容に手ごたえを感じるフモフモ編集長。次回、世界の頂点を競う最高レベルの試合から知られざるウィルチェアーラグビーの魅力に迫る! nextpage
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