迷惑メール評論家とネット悪徳業者との終わりなき戦い「Amazone(アマゾーン)は敵ながらあっぱれ!」
一攫千金を夢見る者の願望につけ入り、あの手この手でカネを詐取する“情弱ビジネス”。インターネットの普及も相まって情報の選別は困難になり、猛威を振るっている。
友人からの依頼と勘違いし、親切に対応すると赤の他人に現金を奪われる……3年前に一世を風靡したLINE乗っ取りを利用した詐欺の手口だ。こうした悪徳業者とのやりとりを【実録】シリーズとして公開することで、IT詐欺に警鐘を鳴らす迷惑メール評論家のGO羽鳥氏は、より高度化する昨今の風潮をこう分析する。
「ガラケー時代に誕生し、ポイント購入サイトや架空請求サイトへと誘導する古典的な迷惑メールは不死身。いまだ絶滅することなく存在する現実が、いかにひっかかる人が多いかということを物語っています。とはいえ迷惑メールはオレオレ詐欺と同種なので、無視すれば済む話。私に言わせればヤツらは所詮、草野球レベルです。最近は、アカウントを乗っ取るために確実に個人情報を抜き取る手の込んだトラップを仕掛けてくるメジャーレベルのハッカーが急増しています。今年の頭に登場したAmazone(アマゾーン)には、私も唸らされましたね」
その手口は、まずアメリカの国別番号+1から始まる番号で、SMSに「第三者による不正アクセスを検知したため、パスワードを見直し、お支払い方法の再登録をお願いします。www.Amazone-co-jp.pw」というURLリンク付きのメッセージが届くことから始まる。
ある程度のリテラシーがあれば、国別コード「.pw(パラオ)」にまず怪しさを感じるが、ぱっと見ただけで踏んでしまうと、本家Amazonとまったく同じデザインの偽ページに飛ばされる。ここでうっかりサインインしようものなら、自らメールアドレス/電話番号、パスワード、クレカ情報まで相手に教えてしまう事態に。
迷惑メール評論家・GO羽鳥が語る 悪徳業者との終わりなき戦い
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