更新日:2022年10月24日 00:50
恋愛・結婚

もし「男より女のほうがエロい世界」に迷い込んだら、あなたは生きていけるか?【カリスマ男の娘・大島薫】

女装もある意味、逆転世界と同じ

 ある意味、男性の見た目から女性の見た目で生活するようになったボクも、逆転世界にいるようなものだ。特にそんな状態で男性の目線を浴びるAV業界にいたらなおさらのこと。  AVによくあるイメージビデオの撮影なんかよくわかる。足元から舐めるようにカメラが移動し、股間、おへそ、胸(まあ、男性なのでないのだが)、首筋、顔。または後ろから、かかと、ふともも、お尻、腰のライン、顔。男性がどこを見たくて、どこに注目しているのかがよくわかる。  そう見ると、日常生活も同じではないだろうか。男性の見た目のときに男性と話していると、基本的には話している顔や、もしくは着けている腕時計、カバン、靴など、物を選ぶセンスや、人となりがわかる部分に注目がいくのがわかった。  しかし、いまの見た目だと、仮にボクが男性だと知っている人と会話していても、見た目や身に付けているものが女性だから、屈んだときにチラリと覗く胸の谷間や、スカートから伸びた太もも、肌の露出した部分などに視線が移る。  なんというか、最初のころは男性のそんな視線も楽しく思えていたが、これが日常だとだんだんウンザリしてくる。頑張ってしたオシャレも、結局男性にとっては生足かどうかとかしか見てないのなら、もうなんというか男って……と男のボクでも幻滅してしまう。  しかし、振り返ってみたらボクがただ男性の生活をしていたときは、女性をそのように見ていたのだろうと思うのだ。というか、いまも見ているのだろう。しかし、女性側の立場を経験したため、基本的には女性の靴を褒めたり、いつもと違うバッグに注目したりする。すると、わりと喜ばれるので、ああ、まあ、そうだよねと思ってしまう。  ふと、街を歩くとき、異性と話すとき、もしこれが“逆”だったらどうなるのだろうということを、深く考えてみると、意外と気づかないことが見えてくるかもしれない。もしこれをお読みのあなたが、そのなかでも特に異性の気持ちが知りたいと思うのならば。 【大島薫】 作家。文筆家。ゲイビデオモデルを経て、一般アダルトビデオ作品にも出演。2016年に引退した後には執筆活動のほか、映画、テレビ、ネットメディアに多数出演する。著書に『大島薫先生が教えるセックスよりも気持ちイイこと』(マイウェイ出版)。大島薫オフィシャルブログ(http://www.diamondblog.jp/official/kaoru_oshima/)。ツイッターアカウントは@Oshima_Kaoru 写真集『大島薫に例のアレを着せてみた』が10月13日に発売
1989年6月7日生まれ。男性でありながらAV女優として、大手AVメーカーKMPにて初の専属女優契約を結ぶ2015年にAV女優を引退し、現在は作家活動を行っている。ツイッター@OshimaKaoru
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