ポール・Eの“ジョイン・ザ・レボルーション”――フミ斎藤のプロレス読本#111【ECW編エピソード03】
ポール・Eは、なんとかしてECWをフルタイムのテリトリーにしようと必死になっている。“レボルーション”とは、WWEでもWCWでもないオルタナティブをつくろうというムーブメントを指している。
具体的なスローガンをかかげ、それをひとつずつ現実にしていくことで“活動家”ポール・Eと“運動体”ECWはボーイズと観客の両サイドを同時に革命に導いている。
次なるスローガンは、どうやら“バース・オブ・ジェネレーションX The Birth Of Generation‐X”になるらしい。X世代とは、レボルーションが成功したあとに誕生する新しい世代のハードコア・マニア層。
ポール・Eは、とことん本気でアメリカのレスリング・シーンとそのあり方を根底からひっくり返そうとしている。
ハードウェア(興行)もソフトウェア(試合、選手)もなんでもかんでもひとりで仕切ってしまうのは、そのほうが手間がはぶけるからだが、このへんがポール・Eの弱点でもある。
“政治的・思想的には不適切、でもそれが誇り”。“革命に参加せよ”。そして“X世代の出現”。ポール・Eの脳内ではレボルーションが着実に現実のものとなりつつある。
※文中敬称略
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文/斎藤文彦
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