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戦友・高山善廣選手に小橋がエール!「生きるということを頑張ってほしい」――小橋建太の青春おすそわけ#10【岡林裕二vol.2】

――頸髄損傷でリハビリを行っている高山善廣選手についてお伺いしたいと思います。小橋さんは高山選手と、熱い闘いをしたり、タッグを組むこともありました。因縁もありましたが、友情に近いものもあり、近しい存在だったと思います。胸の内はいかがなものでしょうか? 小橋:奥さんとお子さんのことを考えると、本当に辛いですし、言葉が出てこないです。どうやったら励ますことができるのか……。でもやっぱり、頑張るしかないんですよね。頑張ってる人に頑張れって言うのはおかしいかもしれないですけど、頑張るしかない。高山選手が、生きるということを頑張ってくれることを願います。そして周りの人も、「自分たちはなにもできない」っていうんじゃなくて、頑張れっていう力を送ってあげること。「話せるようになる! 立てるようになる! 大丈夫だ、頑張れ!」っていう力を送ってあげることも、応援の一つじゃないかと僕は思います。 ――大日本プロレスも募金活動を行っていますが、岡林さんはいかがですか? 岡林:高山選手とは一度、タッグを組ませていただいたことがあるんですけど、試合前のアップのときに、細かい技とか、いろいろと指導していただきました。組んだときに、戦いたいなという気持ちにもなりました。必ずまたリングに帰ってきてほしいです、本当に。そしてリングで闘いたいです。 ――小橋さんも高山選手への募金(TAKAYAMANIA)を募っているので、みなさんもご協力ください。 小橋:無理をすることではなくて、少しでもできることをみんなでやっていって、高山選手にみんなの思いを届けたい。自分の会社のFortune KKとしても、なにかできることがあれば、という気持ちです。よろしくお願いします。 ――最後に、お二人の今後についてお聞かせください。 岡林:来年、自分はデビューして10年を迎えます。本当にあっという間でした。10年目という節目の年なので、凱旋興行もありますし、より一層、頑張りたいです。頑張るというのはずっと思っていることなんですけど、本当に、だれにも負けないように頑張っていきたいと思います。 小橋:僕は昨日も、長崎でがんの講演をしてきたんです。いま、日本の国民の2人に1人ががんになる時代なんですね。3人に1人が、がんで亡くなる時代なんです。僕も腎臓がんを患ったので、自分の体験談を広めていきたい。もっともっと、いろんなところでお話ししていきたい。また、小児がん撲滅運動もしています。子どもは日本の未来ですから、守っていかなければいけないと思っています。  あとは、「自分の体は自分で守っていこう」という啓発をしていきたいですね。自分の体は自分で守らなくちゃいけない。僕もいま50歳です。僕を応援してくれている人たちも、年齢が高くなってきています。40を過ぎると、体力も落ちます。50を過ぎると、もっと落ちてきます。なので、自分自身で少しでも体を鍛えて、内臓の病気を吹き飛ばさないと。「プロレスエクササイズチャレンジ」という教室もやっていますが、そういった運動も広めていきたいなと思います。 ――本日はありがとうございました。  岡林選手は10月15日の試合中、右肩を負傷し、右肩関節脱臼および肩鎖関節脱臼と診断された。当面、試合は欠場して治療に専念するという。一日も早く回復し、また元気にリングで“ピッサリ”ポーズを見せてくれることを心から願う。 【PROFILE】 ●岡林裕二(おかばやし・ゆうじ) 大日本プロレス所属。’82年10月31日、高知県南国市生まれ。小学校のとき相撲、中学校のとき柔道、高校ではウエイトリフティングに打ち込む。高校卒業後、陸上自衛隊に入隊。体育学校でウエイトリフティングのオリンピック選手を目指すも、6年間成績が振るわず、部隊への配属を言い渡される。そんなとき関本大介の活躍を見て、プロレスラーを志す。2008年6月27日、大日本プロレスでデビュー。2015年、BJW認定世界ストロングヘビー級王座を初奪還し、プロレス大賞・敢闘賞を受賞。178cm、115kg。Twitter:@bjw_pissari ●小橋建太(こばし・けんた) (株)Fortune KK代表取締役。’67年3月27日、京都府福知山市生まれ。’87年6月、全日本プロレスに入団。“プロレス四天王”と呼ばれるレスラーの一人。2000年6月、プロレスリング・ノアに移籍。’03年3月、GHCヘビー級王座獲得。13度の防衛に成功し、“絶対王者”と呼ばれる。’06年6月、腎臓がんが発覚するが、2007年12月、奇跡のプロレス復帰を果たす。’13年5月11日、引退。現在はチャリティーや講演会など、幅広い活動を続けている。Twitter:@FortuneKK0327 構成/尾崎ムギ子 撮影/橋本一美 取材協力/有隣堂・伊勢佐木町本店
尾崎ムギ子/ライター、編集者。リクルート、編集プロダクションを経て、フリー。2015年1月、“飯伏幸太vsヨシヒコ戦”の動画をきっかけにプロレスにのめり込む。初代タイガーマスクこと佐山サトルを応援する「佐山女子会(@sayama_joshi)」発起人。Twitter:@ozaki_mugiko
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■「~BIGJAPAN DEATH VEGAS~2017」
http://www.bjw.co.jp/event_detail.php?id=1514
【開催日】2017年12月17日(日)
【開場時間】14時15分
【開始時間】15時00分
【会場】神奈川・横浜文化体育館

■高山善廣選手応援「TAKAYAMANIA」の募金は小橋建太・FortuneKKでも受け付けております。
500円から募金を受け付けております。皆様からお寄せいただいたお気持ちは小橋建太が責任を持って全額高山選手にお渡しいたします。
https://tsuku2.jp/ec/viewDetail.php?itemCd=06950341210790

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