仮想通貨にはびこる騙しの手口――仕手やフィッシング詐欺グループが暗躍
「今、ICO詐欺とかで荒稼ぎしているのは、社債詐欺や振り込め詐欺に手を染めていた人種ですね」
そう話すのは、「クリプト半グレ」を名乗るX氏だ。もともとは振り込め詐欺グループに在籍していた彼によれば、振り込め詐欺と同様に、ICO詐欺でも“億り人”の名簿を基に狙い撃ちしているという。
「多くの人たちはそもそも金融やITの知識がなくて、誰かに儲かるからと聞いて億り人になってます。だから次に、『実はフィリピンにこういう案件が』と言われると、成功体験から素直に信じる」
フィッシング詐欺も主流だ。ある仮想通貨がハードフォークするという情報を流し、その通貨に似た名前のサイトを立ち上げるのだ。
「それが詐欺サイトで、『受け取るためにはここにコインを移してください』と促し、根こそぎ奪う」
この2つは最近、警鐘を鳴らされている比較的一般的な手口と言えるだろう。もう一つ、現在一番動く金額が多く、かつ表面化していないのが、OTC(オーバー・ザ・カウンター)と呼ばれる手口だ。
「これはシンプルな脱税の手口。大量のビットコインを持っているけど課税があるから利確できない人を、ビットコインを買いたい人とマッチングさせるだけ。双方がパソコンを持ち寄って会い、特別なウォレットを用いて口座を通さない取引をしてもらうんです」
この手口にも当局は目をつけ始めているというが、現実には摘発は至難だとか。まさに無法地帯だ。
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