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超売り手市場の就活にナメた態度で挑む学生たち

’17年卒の記者も、「売り手市場でいいね」と大人に揶揄されたが、今年の4月に入社した’18年卒はそのさらに上をいっていたという。実際どうだったのか? まずは、当事者に話を聞いた。

’18年卒の内定率は過去最高で、企業の採用意欲も爆騰中


インタビューを受ける早大生

売り手市場に胡坐をかき、あわや就活全敗だった早大生。生意気さはファミレスでも胡坐をかく姿勢に表れている

「エンタメ業界に絞って12社しか受けませんでした。先輩たちには『難関だぞ、もっと保険をかけろ』とアドバイスされたんですが、結局3社の最終面接まで進み、5月には早々と内定をゲット。なんか、鼻で笑っちゃいましたわ」(早稲田大学・男子学生)

 1年で、就活の雰囲気はここまで変わるかと、今年で社会人2年目の記者も、取材をしながら驚きを隠せなかった。

 たとえば合同説明会。記者が就活生だった’16年には、タクシーチケットが振る舞われたことが話題になったが(それでも初乗り730円分のみ)、今年は1人に総額約1万円分もの景品を出す合同説明会がわんさか。ベンチャー企業主催の、学生を競わせるトーナメント形式の採用イベントでは、その優勝者には複数の内定と賞金20万円分の商品券が渡される。そこで優勝した学生は、すぐに金券ショップへ走っていく――。

 ’17年卒の記者のときにはなかった、なんだかバブリーな雰囲気が、今の就活という空間には溢れている。そのウハウハぶりはデータにもハッキリと表れており、厚労省と文科省が発表した調査によると、今春卒業の大学生の就職内定率は、昨年12月時点で86%に達し、過去最高を記録した。

 この活況について、リクルートキャリア就職みらい研究所の増本全主任研究員は、次のように説明する。

教育現場で取り沙汰されている「2018年問題」


「企業の採用意欲は、極めて高まっています。これから日本の大卒者人口が本格的に減り始めるので、企業側では優秀な新卒学生の取り合いになっているのです」

 この数年、教育現場では「2018年問題」なるものが取り沙汰されている。18歳人口が’18年を境に減少を始めるため、地方の私立大学など定員割れをしている大学は、いよいよ閉校を余儀なくされるとみられているのだ。

2018年問題を起こす18歳人口の減少

【2018年問題を起こす18歳人口の減少】’18年を境に18歳人口や大学進学者数が本格的に減少し、教育現場は転換期を迎えている ※出典 文部科学省「学校基本統計」

「2018年問題に伴い、4年後の’22年には大卒者の人口も減少を始めます。景気の動向とは別問題として、企業の存続のために優秀な若手を確保する必要性に迫られているのです」

 かつては50社、記者が就活したときでも30社は受けろと言われ、膨大な数のエントリーシート(以下、ES)の作成は必須だったが、時の移ろいは一瞬だ。早い段階から、サクッと内定を取れる学生が爆増している。

 2月1日時点の就職内定率は’17年卒の2.3%に対し、’19年卒は4.5%(リクルートキャリア「就職白書2018」)。早期内定が約50人に1人だったのが、今は約20人に1人。そして、早期内定者はとにかくカッコいいし、ドヤれる。この2年で、いけ好かないヤツは倍に増えてしまった。

 その変化の大きな要因が、インターンシップである。

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急増するインターンシップ参加率

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