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ジ・アンダーテイカー “怪奇派キャラクター”の最高傑作――フミ斎藤のプロレス講座別冊レジェンド100<第75話>

 1990年代から21世紀までつづいたアンダーテイカーのもうひとつの大長編ドラマは“レッスルマニア”の連勝記録だった。  WWEスーパースターの“古典”となったアンダーテイカーは、“レッスルマニア7”(1991年)から“レッスルマニア29”(2013年)まで、じつに23年の歳月をかけて――“レッスルマニア10”(1994年)と“レッスルマニア16”(2000年)の2大会は負傷欠場――シングルマッチ21連勝という前人未踏の大記録を達成。  “レッスルマニア30”(2014年4月6日=ルイジアナ州ニューオーリンズ、メルセデスベンツ・スーパードーム)でブロック・レスナーに敗れて連勝記録はストップしたが、この試合は“墓掘り人伝説”の終えんというよりはレスナー時代の到来を告げる政権交代の“儀式”になっていた。  それからさらに3年後の“レッスルマニア33”(2017年4月2日=フロリダ州オーランド、キャンピング・ワールド・スタジアム)では、WWEの次代の主人公であるローマン・レインズがアンダーテイカーにフォール勝ち。  試合終了後、アンダーテイカーはリングのまんなかに帽子とガウンを置いて無言のまま退場。これが事実上の引退セレモニーとなった。  “レッスルマニア34”(2018年4月8日=ルイジアナ州ニューオーリンズ、メルセデスベンツ・スーパードーム)では、オフィシャルプログラムには記載されていないボーナス・マッチとしてアンダーテイカー対ジョン・シーナのシングルマッチが実現した。  3分弱のファイトタイムで、十八番ツームストーン・パイルドライバーからアンダーテイカーがシーナを一蹴したが、どうやらこの試合はいわゆる“ボーナストラック”という位置づけになるようだ。  怪奇派キャラクターの最高傑作アンダーテイカーは、逆説的ではあるが、フィクションだからこそ永遠(とわ)の命を手に入れたということになるのかもしれない。 ●PROFILE:ジ・アンダーテイカーThe Undertaker 1965年3月24日、テキサス州ヒューストン出身。本名マーク・キャラウェイ。テキサス工科大ではスポーツ経営学と生態学を専攻。学生時代はNBAプレーヤーをめざしていたが、1986年、プロレス入り。ダラスWCCW、テネシーUSWA、WCWに在籍後、1990年、WWEと契約。得意技はツームストーン・パイルドライバー、チョークスラム、ラストライド。WWE世界ヘビー級王座(通算4回)、世界ヘビー級王座(通算3回)を保持。
ジ・アンダーテイカー “怪奇派キャラクター”の最高傑作<第75話>

アンダーテイカーの“レッスルマニア”公式記録

※文中敬称略 ※この連載は月~金で毎日更新されます 文/斎藤文彦
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