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24時間スマホを手放せない「スマホ奴隷」の実態。毎晩寝るときに眼球の裏が痛い…

一日6時間、200件超のやり取りで毎晩目が痛い

一日6時間、200件超のやり取りで毎晩目が痛いと前田さん

 都内の広告代理店で働く前田誠二さん(仮名・40歳)が持つ2台のスマホには、メールやLINEなど一日に200件超のメッセージが届く。勤務中はもちろん、帰宅中の電車内や食事中、家に着いて寝る直前まで。同僚からの進捗報告やクライアントからの修正依頼、上司からの指示、さらにプライベートの連絡や娯楽も合わせれば、一日約6時間はスマホを見ているという前田さん。 「トイレまでスマホを持ち込むし、冷静に考えたら寝ているとき以外ずっと働いてますね」と、苦笑いした。 「会社支給のスマホはシムカードを追加で2枚差せる機種なんです。だから電話もLINEも実質3台分のやり取りをするわけで、誰と何で連絡とってるのか混乱するし、疲れますよ。仕事柄、中国人からWeChatでの連絡もガンガン来る。毎晩寝るときに眼球の裏あたりが痛くて、相当ブルーライトでやられているんでしょうね」  今やスマホは仕事に欠かせない。SPA!が会社員300人に行ったアンケート(※下記参照)では一日にスマホを3~5時間使う人が最多(Q1)。5時間なら年間約1800時間となり、実に1年の5分の1はスマホを見ていることになる。8割強の人が「スマホがないと仕事や日常生活が成り立たない」と答えているのも当然だ(Q2)。  そして、スマホがあれば「24時間どこでも働ける環境」に身を置くことになる。 「スマホを使わないと今の仕事量がこなせないのは事実なんですけど、その代わりどんどんマルチタスクが増えている気がします。最近はいい加減気が狂いそうなので、プライベートスマホの容量を減らそうと思ってて。すぐに通信制限でウェブサイトすら開かなくなるけど、そうしないと延々とデータのやり取りをさせられるので」  仕事でスマホを使うなかで「疲れを感じる瞬間」を聞くと、やはり「仕事の連絡が昼夜を問わずに届く」「どこでもデータの送受信が求められる」という声が上位に(Q3)。  ビジネスマンにとってもはやスマホは仕事の“命綱”で「電池切れが怖くて常に充電が必要」という意見が続くのも納得だ。<取材・文/週刊SPA!編集部>

<30・40代会社員300人に聞きました スマホ実態調査>

Q1.一日にスマホを使う時間は? 1時間未満 9% 1~3時間未満 30% 3~5時間未満 46% 5~7時間未満 8% 7時間以上 7% Q2.スマホがないと「仕事や日常生活が成り立たない」と思いますか? そう思わない 9% そう思う 42% どちらかといえばそう思う 45% どちらかといえばそう思わない 4% Q3.仕事でスマホを使っていて「疲れる」ことは?(複数回答可) 1.仕事の連絡が昼夜を問わずに届く 152人 2.どこでもデータの送受信が求められる 122人 3.休日にも仕事のチェックが必要 110人 4.電池切れが怖くて常に充電が必要 98人 5.朝起きてすぐに業務に追われる 77人 6.GPSで居場所をチェックされる 40人 7.電波の悪い場所に行けない 37人 8.SNSで上司の目を感じる 23人 週刊SPA!7月24日発売号「[スマホ奴隷]の実態」特集より

週刊SPA!7/31号(7/24発売)

表紙の人/ 松本穂香

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