お金

資産数十億円⇒借金7000万円…母がつくった借金返済で身につけた価値あるモノの見分け方<腕時計投資家・斉藤由貴生>

20歳で背負った借金7000万円をどうやって返済したのか?

 家の財務状況が崩壊していくさまをずっと見てきて、私が成人したあるとき、家の資産を改めて確認してみました。恐る恐る整理したところ総額7000万円の借金を抱え込んでいました。想像よりも少ない額ですが、それでも7000万円は巨額です。消費した額があまりにひどかったため、私自身の感覚も普通ではなかったと思います。  この借金を返済するためには、「売る」、「稼ぐ」、「法的に解決」という3つのアプローチが重要でした。  中でも「売る」行為は、単に片っ端から売っていくのではなくて、ある程度のモノを売却してお金をつくり節約を心掛ける、というのがシンプルでした。しかし乱暴な消費をしてきた母親が生活レベルを落とすのは思った以上に至難の業。なので、どこは削ってよくて、どこは削っても意味がないのかを考えました。要するに、暮らしの質だけは落とさずに借金を整理していくという方向に持っていきたかったのです。

写真はイメージです

 大きな借金を抱えて、取り立て屋がやってくると家にある財産を丸ごと持っていかれるイメージがありますよね。ですが私の場合は、ちゃんと考えながら、売るべきモノと売ってはいけないモノを仕分けすることにしました。  うまい具合に借金を整理できたとしても、極端に生活レベルを下げるような負荷をかけてしまっては、その後リバウンドなどの悪影響が出る可能性があるからです。  結果的にその「売却してもいいモノ」「売る必要のないモノ」をきちんと判断したおかげで、無理なく借金を返済することができたのです。不動産や家具、車など、高く売却できるものを所有しているのはとても強いと思いました。  また、現在母は私のサポートで新たな事業を始め、「稼ぐ」ということに毎日忙しいため、余計な買い物をする暇がありません。それでも、ガソリンスタンドに行ったら“勧められた”という理由でまだ交換しなくてもいいタイヤを割高な新品にしてくるなど無駄使いの癖は直っていませんが、稼いでいるためこれぐらいの判断ミスは許容とします。  どんなにお金を持っていようが、消費が狂っていれば破たんするのは当然です。私は、この経験から、生活レベルを落とさずに、そしてそれほどお金を減らさずに(いや、むしろ貯まっているほど)、満足がいく生活ができるようになりました。
1986年生まれ。日本初の腕時計投資家として、「腕時計投資新聞」で執筆。母方の祖父はチャコット創業者、父は医者という裕福な家庭に生まれるが幼少期に両親が離婚。中学1年生の頃より、企業のホームページ作成業務を個人で請負い収入を得る。それを元手に高級腕時計を購入。その頃、買った値段より高く売る腕時計投資を考案し、時計の売買で資金を増やしていく。高校卒業後は就職、5年間の社会人経験を経てから筑波大学情報学群情報メディア創成学類に入学。お金を使わず贅沢する「ドケチ快適」のプロ。腕時計は買った値段より高く売却、ロールスロイスは実質10万円で購入。著書に『腕時計投資のすすめ』(イカロス出版)と『もう新品は買うな!』がある

もう新品は買うな!もう新品は買うな!

もう大量消費、大量生産で無駄遣いをするのはやめよう

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もう新品は買うな!

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