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自衛隊の基地は一般人の侵入さえ制御できない。 もしテロリストだったら…

 米軍の基地祭ではどんなに長い行列になってもゲートは狭く閉じられ、1人1人が入念にチェックされます。そして条件が合わなければ基地への入場は止められます。そのための基地防衛用の警備人員と高い鉄柵が米軍基地にはあります。一方で、我が国では基地の中を一般市民の乗る電車が走るほどに基地防衛の意識が低いのです。
 自衛隊の土地や建物のみならず、周辺の土地や建物も売買されれば秘密漏洩や防衛基盤の不安定要素になります。しかし、防衛省に限らず、国家予算削減のために現在使っていない省庁の土地や建物はどんどん売却されています。さる11月14日、滋賀県の陸上自衛隊饗庭野(あいばの)演習場の迫撃砲弾が国道付近に着弾しました。データ入力ミスが原因と聞きますが、演習地に緩衝帯となる広い土地を国は確保しておくべきでした。  自衛隊施設の周りには十分な広さが必要ですし、その余剰があれば災害時には地域の避難場所にも役立てることができます。自衛隊基地周辺の土地の売買や利用方法を規制しないままでは安全に十分な訓練もできなくなります。自衛隊周辺の土地の利用には特別の制限やルールが必要なのです。遅すぎる感は否めませんが、今からでもできることはやるべきです。

 自衛隊の施設は基地内の通行や侵入、撮影なども含めて秘密保持やテロ対策、基地防衛の観点から整備し直す必要があります。憲法改正を待っていては間に合いません。我が国の領土領海に野心をもつ外国人の土地売買にも注意が必要です。自衛隊や水源周辺の土地売買をある程度規制できるような法整備が自民党内で検討されていると聞きます。目の前の危機に対して自衛隊の基地の警備、秘密保持を固めるために、必要な法整備は是非とも早急に進めてほしいものです。  このように自衛隊にはまだまだ現状では「できないこと」がたくさんあるのです。<文/小笠原理恵> 国防ジャーナリスト。関西外語大卒業後、広告代理店勤務を経て、フリーライターとして活動を開始。2009年、ブログ「キラキラ星のブログ(【月夜のぴよこ】)」を開設し注目を集める。2014年からは自衛隊の待遇問題を考える「自衛官守る会」を主宰。自衛隊が抱えるさまざまな問題を国会に上げる地道な活動を行っている。月刊正論や月刊WiLL等のオピニオン誌にも寄稿。日刊SPA!の本連載で問題提起した基地内のトイレットペーパーの「自費負担問題」は国会でも取り上げられた。『自衛隊員は基地のトイレットペーパーを「自腹」で買う』(扶桑社新書)を上梓

自衛隊員は基地のトイレットペーパーを「自腹」で買う

日本の安全保障を担う自衛隊員が、理不尽な環境で日々の激務に耐え忍んでいる……

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