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「自分の仕事で世の中を変えたい」と思っている人へ/コーチャー佐々木 の「魂が燃えるメモ」

いまの仕事楽しい?……ビジネスだけで成功しても不満が残る。自己啓発を延々と学ぶだけでは現実が変わらない。自分も満足して他人にも喜ばれる仕事をつくる「魂が燃えるメモ」とは何か? そのヒントをつづる連載第78回

離婚の相談 札幌農学校(現北海道大学)の初代教頭を務めたクラーク博士は「少年よ、大志を抱け」という有名な言葉を残しました。「経済的に成功したい」「社会的に成功したい」「自分の仕事で世の中を変えたい」「世間をあっと言わせたい」と考える人はたくさんいます。

 しかし、そのために行動できる人は稀です。ただ成功を望むだけでは、動機にはなりません。クラーク博士も「大きいことを望めば、行動しなくてもOK」と考えていたわけではないでしょう。行動に結びつく動機こそが志です。では、その志はどうやったら手に入るのでしょうか。

 今年の初めに、ある女性から離婚の相談を受けました。旦那さんとのLINEを拝見したところ、とんでもないパワハラ発言の連発で、誰がどう見ても離婚を勧めるような内容でした。

 しかし、ただ「離婚した方がいいですよ」とアドバイスするだけなら相談ではありません。私が離婚を勧めると、彼女に「でも、佐々木さん。私、怖いんです。離婚を切り出して、自分と子供が家から追い出されたらと考えると、怖いんです」と言われました。

 私は彼女に「もし追い出されたら、住む所が決まるまで私の家に来ればいいですよ」と答えました。するとやや間を置いて、彼女は「それは本当ですか?」と聞き返されました。私は「私は言葉を仕事にしています。こういった相談で話した内容に二言はありません」と答えました。

 それから半年ほど経って、旦那さんとの離婚が成立しました。彼女からその報告を受けた際に、「あの時は本当に助かりました」と感謝されました。彼女が求めていたのは精神的な助けです。

 旦那さんに家を追い出されても、日本で路頭に迷うことはありません。ホテルにだって泊まれるし、友人や実家に泊まらせてもらうことだってできます。それは彼女も頭ではわかっています。それでもなお誰かに「大丈夫」と言ってもらいたいのが人間です。そして、その言葉を与えるのが相談業という仕事です。

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本当のニーズとは?

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