激安葬儀ビジネスを支える「派遣僧侶」のあきれた実態とは?
僧籍のないお坊さんが派遣されてしまう激安葬儀の現状に、エンディングコンサルタントの佐々木悦子氏はこうアドバイスをする。
「僧籍は、お寺の推薦を受け、本山で修行した後にようやく得られるもの。葬儀にしても、あくまで修行の末に、師匠に認められた人だけが、僧侶として葬儀を行うことが可能になります。僧籍のないエセ僧侶にお経を上げてもらうくらいなら、僧侶を呼ばず、無宗教で葬儀を上げたほうがよいのではないでしょうか?」
だが、問題があるのは僧侶側ばかりではない……。
「激安葬儀は、もともとお布施の金額が少ないのに、そこからさらに50%前後は業者に中抜きされてしまいます。手残りが少ないからこそ、まっとうな僧侶は寄りつきません。だから、僧侶の質がどんどん下がっていってしまうんです」(佐藤氏)
なかには、5割どころか、7割ものマージンを、お布施から取る悪質な業者もいたという。激安葬儀業者による魔の手は、僧侶にまで及んでいるのだ。
【1級葬祭ディレクター・佐藤信顕氏】
東京で90年続く老舗葬儀社経営。テレビ、週刊誌への登場多数。葬儀に関する著書もある。登録者数4.7万人の葬儀葬式chを運営する、葬式系YouTuber
【エンディングコンサルタント・佐々木悦子氏】
一般社団法人日本エンディングサポート協会理事長。「24時間365日の葬儀・お墓の電話相談」を開設し、全国各地で葬儀やお墓の勉強会を開催している
― [激安葬儀ブーム]の闇 ―
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