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40代・年収400万円未満の低所得おじさんが激増。誰もが陥る可能性が

 40代になれば、生活に余裕が生まれる……そう夢を描いていたが、人々の手取り年収は下がり続けている。年収400万円未満の“低所得おじさん”は増加の一途を辿るばかりだ。70歳まで働く時代に日本社会が抱える課題と当事者の生活に迫る。

40代で年収400万円未満が激増、なぜ?

男性 戦後最長の好景気と報じられて久しいが、実感が湧かない人も多いことだろう。今から15年前『年収300万円時代を生き抜く経済学』を出版した経済アナリストの森永卓郎氏は、こう説明する。「今後も物価は上がる一方だし、10月には消費税も上がります。都市部で暮らすには苦しいとされる年収400万円未満の人は、より一層ギリギリの生活を強いられることは明白です」  総務省の調査では東京都に住む40代男性の平均年収は717万円。また、東京都の統計によると、都民全世帯の一か月の消費支出は約32万7000円だ。年収400万円未満だと平均的な暮らしすら難しい“低所得”といえる。
40代男性の年収の人口分布

※総務省統計を基に編集部が作成

 しかしここにきて、40歳以上でも年収400万円未満の“低所得おじさん”が増えているという。いったいなぜか? 森永氏は、「平成の前半から続く非正規社員雇用の動きがある」と分析。NPO法人「ほっとプラス」代表理事の藤田孝典氏も、低所得おじさん増加の原因として雇用構造の変化を挙げる。 「現在の40代であるロスジェネ世代、就職氷河期世代は総じて賃金自体が低く、新卒一括採用で正社員になれなかった層が多分に含まれます。つまり、最初のつまずきを引きずってここまで来ている人が多い。  また、肩書は一応正社員だけど、最低賃金レベルでしか給料をもらえていない“周辺的正社員”も増えてきています。正社員のなかでもヒエラルキーが存在し、ボーナスがなく年功賃金も、福利厚生もないため年収は400万円に達しない。お金を貯めることもできず、金銭的に苦しい状況にある人が多くなってきています」  40歳超なのに日本人の平均年収(432万円)以下という新たな貧困予備軍である“低所得おじさん”に陥ったのはなぜか。SPA!が女性500人に調査を行い定義された“おじさん”年齢の42.9歳~55歳で都市部に在住し、個人年収400万円未満の男性300人にアンケートを実施。すると、低所得に陥った理由を「会社の給料が低い」(39%)、「非正規雇用だから」(28.7%)などと雇用条件を挙げる人が大半を占め、実際に非正規雇用やアルバイトとして働く人は30%にも上った。 ===== Q 現在の所得に至った理由は?(複数回答) 会社の給料が低い 39.0% 非正規雇用だから 28.7% 転職して条件が悪くなった 20.7% 好きな仕事だが儲からない 20.7% 出世するスキルがない 18.7% 持病・病気離職の経験がある 14.3% 働くのが面倒だから 8.0% Q 雇用形態 正社員…35.3% 自営・自由業…32% アルバイト・パート…15.7% 契約・派遣…14.3% その他…2.7% 都市部在住の43歳~55歳で年収400万円未満の男性300人にアンケートを実施 =====
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年収500万円の手取りは10年間で30万円減に
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