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阪神タイガースの名勝負5番。令和元年に猛虎の逆襲はあるか…?

9回裏2アウトランナーなしからの怒濤の5連打で鮮やかな逆転サヨナラ! 2009年4月30日 対横浜ベイスターズ戦(3-2)

 本拠地・甲子園球場で横浜を迎え撃ったこの試合。阪神は5回表に梶谷隆幸に一発を浴び、2点を先制されてしまう。反撃したい打線も横浜投手陣の前に8回を終えて、わずか散発の4安打に抑えられていた。
金本知憲

画像:金本知憲公式サイト

 迎えた最終回の攻撃も2死でランナーなし。完封負けまであと1人。それでも逆転を諦めなかった猛虎ナインが、崖っぷちから猛反撃を開始する。代打・今岡誠から1番・平野恵一、2番・関本賢太郎、そして3番・鳥谷敬が執念の4連打を放ち、まさかまさかの同点劇を演じたのだ。なおも2死一、三塁とチャンスは続き、ここで打席に入ったのが4番・金本知憲だった。  対するマウンドには横浜の守護神・石井裕也。そのカウント1-1から投じた3球目の外寄り140キロ直球を、金本のバットがコンパクトにとらえる。打球はセンター返しとなって横浜のセカンド・梶谷が飛びつこうとするその先を痛烈に抜けていった。9回裏2死からの怒濤の5連打大逆転劇。その歓喜の締めはやはり頼れる“アニキ”のバットであった。

4連勝でクライマックスシリーズ初制覇、鮮やかな下克上、完成!! 2014年10月18日 対読売ジャイアンツ戦(8-4)

 この年のシーズンで2位となった阪神は、同3位の広島東洋カープとのクライマックスシリーズファーストステージを1勝1分けで突破し、リーグ覇者の巨人が待つファイナルステージへ。敵地・東京ドームでの決戦となったが、ここでも初戦から一気の3連勝。無敗でのクライマックスシリーズ突破が現実味を帯びてきた。  その勝負の一戦。阪神は巨人の先発・小山雄輝の立ち上がりをとらえ、5番・マートンの3ランと6番・福留孝介のソロホームランで初回に4点を先制。2回表にも1番・西岡剛に2ランが飛び出し、序盤で6-0と完全に主導権を握った。  投げては先発・能見篤史が巨人打線に9安打を浴びるも、5回を投げて2失点とゲームを作る。すると7回表に4番・ゴメスが2点タイムリーを放ち、突き放すことに成功。最後は4連投となる抑えの呉昇桓が2本のソロアーチを浴びたものの、8-4で逃げ切りに成功。敵地東京ドームで宿敵に完勝となる4タテを食らわせて、クライマックスシリーズ初制覇を果たしたのである。  セ・リーグに同制度が導入された2007年以降、阪神は5度、クライマックスシリーズに進出するも、すべてファーストステージで敗退。鬼門となっていたが、初めて進んだファイナルステージで宿命のライバル相手になんと一気の4連勝。鮮やかな下克上で日本シリーズ進出を決めたのだった。  平成の世に数々の名勝負を繰り広げてきた阪神も昨シーズンは’01年以来、実に17年ぶりの最下位転落となった。矢野燿大新監督のもと、猛虎の逆襲を期待する。<文/上杉純也>
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