仕事

職場になじめない…日本人の6割が“生きづらい”と感じる原因は?

「生きづらさ」の根本的な理由がわかれば、人は救われる

「一方で、生きづらさは気質や脳機能障害によるところが多いということが研究でわかってきました。最近ですと『人並みにできない』発達障害の認知が進んでいますが、繊細すぎる感性を持つ『HSP(ハイリー・センシティブ・パーソン)』という気質も生きづらさの理由として注目を集めています。全人口の5人に1人はHSPだといわれ、場の空気や人の感情を鋭敏に読みすぎて対人関係がうまくいかなかったり、職場の環境になじめなかったりして生きづらさを感じるのは、HSPが原因のケースも少なくありません」(HSP専門カウンセラー・みさきじゅり氏) ※HSPとは……感覚から得た情報を処理する神経が敏感で、刺激や他人の感情に過敏に反応してしまう特性を持つ 雑踏 HSPや発達障害など、人が抱える「生きづらさ」の要因はさまざま。だが、その根本的な理由がわかれば、人は救われる。 「発達障害が世の中に広く認知されて、生きづらさの原因が生まれつきの脳にあるとわかった途端、楽になった人は多くいました。生きづらさの根源が自身の気質や障害であることがわかれば、うまく折り合いをつけられるし、生きづらさを解消することにも繋がるでしょう」(西脇氏)  誠実性と協調性を尊ぶ傾向が強く、人に愛されたい、必要とされたい、認められたいという承認欲求が高いことが科学的にも証明されている日本人。もはや国民病となった「生きづらい病」の正体と向き合うことは急務なのである。 【西脇俊二氏】精神科医 ハタイクリニック院長。『自分の「人間関係がうまくいかない」を治した精神科医の方法』(ワニブックス)など、著書は20冊以上に及ぶ 【みさきじゅり氏】HSP専門カウンセラー カウンセリングのほかHSP専門キャリアコンサルタントとして活躍。著書に『敏感すぎる人の「仕事の不安」がなくなる本』(秀和システム) ― [生きづらい病]の正体 ―
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