更新日:2019年11月21日 16:23
デジタル

「Windows7のサポート終了」どころじゃなかった! XPや95…旧OSを使い続けるニッポン企業

最新OSを動かせるマシンには、あえて大好きなXPを搭載!

 7が発売された’09年、わざわざXPを入手し、デスクトップPCを自作したモコたん氏(男性・40代)も旧OS信者の一人。約10年間、メインマシンとして愛用しているPCは、インテルCore i5のCPUに、4GBのメモリ、SSD(読み書きの速度が非常に速い記憶装置のこと)を搭載した、XPにとっては“パワーマシン”に進化した。このスペックは、メモリの容量が少し厳しいものの、10も稼働するほどの性能を誇る。
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モコたん氏の愛用マシン。’09年に自作したもので、いまでは懐かしいフロッピーディスクも使用可能。マシンの隣には、’85年つくば万博のマスコット“コスモ星丸”のペン立ても。「使い慣れたものをずっと使い続けたい性分なんです。特にPCは、自分の労力や趣向が詰まった逸品なので」(モコたん氏)

「僕はPCのインストラクター経験がありますし、職場では10のマシンを使っていますが、むしろXPがいかにいいOSか再確認できました。XPは、WindowsのOSの中で、ひとつの完成形だと痛感しています」(モコたん氏)  彼がXPに心酔する最大の理由は“カスタマイズのしやすさ”だ。 「Windowsのエクスプローラーの上側には、メニューのアイコンが並んでいるじゃないですか。7や10にもありますが、アイコンの入れ替えが簡単に行えるXPの使い勝手のよさは、群を抜いています。むしろ10は、メニューが複雑になっていて面倒で……」
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フロッピーディスクドライブ搭載。ハードディスクも増設しているが、「XPは、HDDを2テラまでしか認識しないのが玉にキズです」とも

 モコたん氏は、XPの使い慣れたソフトで音声の編集作業を行っているほか、メールのやり取りやインターネットの閲覧、YouTubeの視聴など、あらゆることをXPのマシンに頼っている。 「外出中にどうしてもXPのマシンが使いたくなったときは、リモートで遠隔操作することもありますよ(笑)。ウイルス対策ソフトを入れているので、セキュリティも万全です。ウイルスに感染したことはこれまで一度もありません」

Windows95を使い続けて22年

 また、XPよりも古いWindows95(’95年発売)をいまだに使っているのが、たっつん氏(男性・40代)だ。’97年に購入したというNECのマシンとの付き合いは22年目に突入。細心の注意を払いながら、本体はもちろん、ディスプレイやキーボード、マウスも当時のまま愛用している。
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22年の苦楽をともにした かけがえのないパートナー

「さすがにいまは、週に一回起動させる程度になりましたが、95のロゴが見たくて電源を入れることもありますね(笑)。電源投入時に表示されるメモリのチェックや、デフラグ(デフラグメーションの略称。ストレージの断片化を整理することで、アクセス速度が向上する)も定期的に行っています。マス目がパタパタ青くなるのを見ているだけでも、楽しいですよ」(たっつん氏)
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’96年9月に発売された一太郎7 for Windows95は、95に本格対応したバージョン。“ら抜き”表現を入力中にチェックする便利な機能も。持ち主のたっつん氏は「いまも備忘録に使います」とのこと

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