高齢者の交通安全必須の時代にクルマに求められるものは?
今年のCOTYは、そんなことをかなえてくれるRAV4が獲得した。’18年のボルボ「XC40」、’17年のボルボ「XC60」に続いてSUVが3年連続のCOTY受賞。「SUVが流行っているから」と思わず納得しそうになるが、実はこの3台の得点(得点率)には大きな違いがあった。
RAV4の得点は436点。満点の600点に対する得点率は72.6%と高く、60人の選考委員のうち28人が満点、つまり46.6%が10点を投じている。これが’18年は363点で得点率60.5%(満点は14人で23.3%)、’17年は294点で得点率49.0%(満点は9人で15.0%)。
ちなみに、投票の記録が公開されている’08年以降の結果を見てみると、’08年のCOTYであるトヨタ「iQ」が526点(得点率87.6%)で最多得点。次点は’11年の日産「リーフ」で522点(87.0%)となっている。
来年’20年は東京オリンピック・パラリンピックの開催年だが、クルマ業界では改正道路交通法の施行によって、SAE自動化レベル3の実用化が法律の上で認可される。
この先も、ワクワクするクルマの登場とともに、高齢者でも安心してステアリングを握れる運転支援技術が搭載されたクルマの登場にも期待したい。
3種類の4WDシステムなどのパワートレーンと最新のプラットフォームの組み合わせによる走りは、快適性、楽しさともに秀逸。荷室が広く使い勝手も良好。専用通信機器を全車標準装備しつつリーズナブルなことも評価された。
ダイナミックで気持ちがいい走行フィールに磨きがかかり、加えて日本初の高速道路渋滞時ハンズ・オフ・アシストや搭載カメラをドライブレコーダーにも使える機能など、安全・快適装備の充実化を図ったことが評価された。
「プロパイロット2.0」の搭載で自動運転の大きな可能性について一般に知らしめた功績は大きい。技術的には3D高精度地図データと多くのセンサーにより高速道路同一車線内でハンズオフを可能にしたことに注目。ドライバーの負担を減らし安全に貢献する点も評価。
2019-2020 日本カー・オブ・ザ・イヤー「トヨタ RAV4」

インポートカー・オブ・ザ・イヤー「BMW3シリーズ セダン」

イノベーション部門賞「ニッサン スカイライン」

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