裏社会の巣ごもり事情。大麻、ネトフリ、ウーバーイーツ…
コロナ旋風が多くの業種に大打撃を与えているが、それは“裏社会”で生きる人々にとっても、決して無縁ではない。違法なドラッグやギャンブル、特殊詐欺(オレオレ詐欺、振り込め詐欺など)に関わっている彼らの現状はどうなっているのか。『半グレ』(彩図社)著者で裏社会に詳しい作家の草下シンヤ氏に話を聞いた。
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裏稼業の人もコロナ禍では家にこもる
薬物が減り、増えているのは大麻
多くの飲食店が悲鳴をあげる一方、大麻業者は好景気が吹いているようだ。
「コロナ以降の大麻人気により『小口は後回しにしている』という売人もいるので、今後、多少は割高になっていくかもしれません」
覚醒剤については、国内に製造工場は存在しないと言われているため、ほとんどが海外からの輸入品となる。洋上で船を横付けして荷物を積み替える“瀬取り”で入ってくることが多いという。
「近年、ヤクザは法的・社会的な締め付けが厳しくなったため、シノギが覚醒剤に集中しており、国内の備蓄が多くありました。バンバン輸入していたので、在庫がダブつき気味だったんです。コロナ特需というほどではないかもしれませんが、需要増で喜んでいる人はいるでしょうね」
ドラッグ需要が増えるだけでなく、逮捕リスクという面でも以前と変化があると草下氏は指摘する。
「麻薬取締官、通称マトリは厚労省の管轄ですが、省全体がコロナ対応に追われていて、警戒が手薄になっている可能性はありますね。空港の税関検査も、今は覚醒剤よりコロナのほうが関心事でしょう」
コロナはドラッグ密売業者にとって“順風”にも見えるが、マイナス要素もないわけではない。
「ユーザーまで届ける配達のリスクは多少あがっているでしょう。以前は繁華街の人混みに紛れてさっと手渡しできたものが、これだけ閑散としていると、心理的ハードルは上がります。警察官に出会す確率も相対的に上がっているので、電車で移動して手渡ししていたような人たちは、ロッカーを使うなど、別の方法を考えているかもしれません」
裏社会の人々も、あの手この手で文字通りシノいでいるのである。
<取材・文/西谷格>
草下シンヤ氏
出版業界歴20年を超え、裏稼業やサブカル系に精通。『裏のハローワーク』『半グレ』『ハスリンボーイ』『D.O自伝 悪党の詩』『雑草で酔う』『売春島』『ルポ西成』など、ヒット作に多く携わる。文庫化された『半グレ』が好評発売中 ハッシュタグ
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