仕事

所持金650円の風俗嬢。コロナの影響で実家に仕送りもできない…

いつ客が来るかわからないので24時間ずっと待機しています

コロナ貧困の絶望

「食費がないのでスタッフにお弁当の余りをもらうこともある」という中井さん。待機所には同じような状況のコが十数人身を寄せる

 家にはもう1か月近く帰っていない。いつ来るかわからないお客さんを逃さないように、「24時間待機」で常に出勤しているためだ。 「4月からは一日1000円の交通費もなくなって、お客さんがゼロだと交通費分がマイナスになってしまうので。だからずーっとお店の待機所にいます。シャワーはお店と提携しているラブホテルのお風呂場を借りていますね」  洋服や化粧品などの私物はコインロッカーと待機所に分けて保管している。しかも、中井さんのような状態の女性が、お店の待機所には常に十数人いるという。 「少し前まではソファで脚を伸ばして寝ていましたが、今はギュウギュウで自分のスペースは畳1枚分くらいしかない。いつも脚を曲げて寝る感じです。昼間はみんな無言でずっとスマホをいじっています。YouTubeも見飽きて、寝て起きてスマホをいじってまた寝て……の生活で、病みますよ」  待機所は2DKの壁を取り払ったつくりでそれなりの広さはあるものの、換気状態は悪く、人が密集している。まさに「3密」状態だが、対策はしているのか。 「マスクと出入りのたびに消毒をするくらいですね。あ、お店から『ウイルスシャットアウト』という除菌カードだけ支給されました。本当に効くかわからないけど、とりあえずずっと首に下げています」  実家に戻るのも難しいという。 「家族は歓迎してくれると思いますが、田舎なので隣近所の目が怖いんです。私が東京から戻ったのがバレたら、コロナ疎開だって言われて家族にも迷惑がかかる。今は限界まで働いてみようかと」  所持金はあと650円。彼女は今も「3密」で夜を過ごしている。 <取材・文/週刊SPA!編集部>
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年収100万円で生きる-格差都市・東京の肉声-

この問題を「自己責任論」で片づけてもいいのか――!?
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