最狂シェアハウス「渋家」。ホームレスからクリエイターに転身する住人も
なぜクリエイターが育つのか?
なぜ渋家からは、数々のクリエイターが生まれるのか。それは単に“ワナビー”たちが数多く集まっているからではない。例えば、小林健太さんの場合はこうだ。
「小林さんは、住人だった石田祐規さんと出会って写真を始めたんですよ。石田さんが、小林さんたちと一緒に写真の展示をしたことがきっかけになったんです。
ただ渋家には、『教える』というカルチャーはありません。写真でも音楽でも、分からないことを聞かれたら答えるけれど、あくまでも一緒にやっているだけで、教えているわけじゃない。結局、そいつがやりたければやるし、中途半端な気持ちならやらない。でもやろうとしたときに切磋琢磨できる人がいる。それが渋家です」(KENTさん)
クリエイターとしての活動がしやすいのは、単に家賃が安いからという面もあるだろう。運営費という名目の家賃は月に4万円。ここに光熱費と電気代が含まれ、Wi-Fiも使えるうえ、お米も食べ放題。定職に就かなくても、最低限の生活費を稼ぎながら、活動に取り組むことが可能だ。
渋谷区内の5軒目の物件に引っ越し
引っ越し騒動が浮上したのは今年3月。物件の契約を更新することができず、急遽引っ越し先を探さなければならなくなったのだ。当初はクラウドファンディングによる資金集めと物件探しのいずれも難航し、存亡の危機に立たされた。一度は、メンバーが共同で生活することを諦めかけたこともあったという。
「今の物件を引き払わないといけなくなり、あわや『渋家』がなくなるのではないかという不安を抱きました。『渋家』という面白い空間だけは維持していきたいんです。
たとえ同じ家に住んでいなくても、僕たちが『渋家』であることに変わりはありません。でもやっぱり入れ物が必要なんですよね」(KENTさん)
しかし、渋谷区内にあるとある物件との契約に成功し、4月中に無事引っ越しをすませた。「渋家」にとっては5件目の家となる。
代表のayano_chanさん(20代前半)は、今後の渋家について「売れたら『卒業』して出ていくのがいい」と語る。
「決して家族にはなれない人々が、衣食住を共にし、作品を作り、また作品をお互いに批評したり、どうでもいいことで喧嘩をしたりして家族以上のコミュニケーションを毎日のように取っている。それって結構苦しいことなんです。でも、なぜか一緒にいるし、『渋家』を守りたくて必死でした。
何者かになろうともがく日々を渋家で過ごすことが正解なのかどうか分からないけれど、面白ければ大丈夫だし、この大きな箱を腐らせないように、メンバーが『やりきったぜ』と言えるように卒業させたいし、新しいメンバーをどんどん入れていきたいです」<取材・文/徳山初美 撮影/藤田直希>
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