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スマホを盗まれたら財布よりヤバい…コロナ後の犯罪を元刑事が警告する

これからの日本は危ない」  元埼玉県警捜査一課刑事の佐々木成三さんはそう警鐘を鳴らす。  コロナ不況により、今後犯罪が増加することが懸念されている。というのも、不況になると失業率が上がり、失業率が上がると犯罪率が高まるということは、バブル崩壊やリーマンショック後の世の中の動きや、統計データが示しているからだ。 『あなたとあなたの大切な人を守る 捜査一課式防犯BOOK』などの著書もある佐々木さんによると、今後、一般の人が特に注意したい犯罪は、次の2つの犯罪だという(以下は、佐々木さんによる解説)。

1.「スマホ盗難」に要注意。「ながらスマホ」が狙われる

スマホ盗難

写真はイメージです(以下同じ)

 スマホは、実は、財布より価値のあるものだと認識しているだろうか?  スマホには、個人情報はもちろん、電子マネー、ネットバンキング(銀行口座情報)、交通系ICカード、クレジットカード、キャッシュレスアプリ、電子マネー、ポイントカードなど、お金の情報が入っている。いまや、泥棒にとっては、スマホはまさに財布同様の「お金」のかたまりなのだ。  さらに、スマホ本体も売ることができるので、現金に換金できる。スマホに登録された友人・知人や会社の連絡先など、アドレス帳に登録された情報も売ることができるし、悪用もできる。そこから流出した情報が、詐欺やストーカーなど犯罪被害を拡大する恐れがあるのだ。 歩きスマホ 「スマホ盗難」を防ぐのに一番に気を付けたいのは「ながらスマホ」。 「ながらスマホ」でだらだら街中を歩いているのは、盗ってくれと言わんばかりに、ハダカの財布を無防備に持って歩いているようなもの。注意力が散漫になり、周囲の音への警戒が薄れているため、ひったくり犯の格好の餌食になる。さらに、「ながらスマホ」をしているときは、スマホのパスワードも解錠したままの状態なので、そこを狙われたら一気に個人情報が盗まれてしまうのだ。  実は、財布以上に被害が大きい「スマホ盗難」にはくれぐれも注意したい。 ●スマホが狙われないための対策 ①ショルダーバッグは斜めがけにする ②ながらスマホはやめる ③電車やバスの中で居眠りはしない。ぼーっとするのも注意 ④バックの中身を見えないように工夫する ⑤電車や街頭などの人込みでリュックを後ろに背負わないようにする ⑥スーパーやホームセンターなどの買い物時、袋詰めをしているときは狙われるので注意

2.「空き巣」「居空き」に要注意!

 自粛ムードの今、街に人の目が少なく、「空き巣」が入りやすい環境になっている。侵入を防ぐ4原則は、①目(人の目)、②光(センサーライトなど)、③音(警報)、④時間(侵入に5分以上かかること)。  さらに、今、「居空き」といわれる泥棒も増えている。これは、家に居ながらにして、「空き巣」のごとく泥棒に侵入され、気が付かないうちに現金や貴重品が盗られてしまう、というもの。 戸締り 就寝時はもちろん、昼間でも居間や自室にいるとき、キッチンで料理をしているとき、食事中、風呂に入っているとき、洗濯物を干しているとき、庭の手入れをしているときなどが狙われる。家にいても、必ず玄関のドアや窓のカギはかける、を徹底してほしい。  また、玄関に車のカギや家の鍵、印鑑など、貴重品を置いている人は、置き場所を変えることを強く勧める。「空き巣」はもちろん、「居空き」で最も狙われやすく、危険だからだ。 「居空き」は、出くわしてしまった場合、「居直り強盗」に変わる可能性が高く、傷害や殺人など重大な犯罪になる可能性がある。侵入されないよう徹底した対策を取ろう。 ●「空き巣」「居空き」に狙われないための対策 ①玄関、窓などカギのかけ忘れに注意。玄関のカギは、かけ忘れグッズやダブルロック、CP部品のカギなどで対策を。 ②警備会社の防犯システムを導入する、勝手口や窓の外に人感センサーや開閉感知センサー付きのベルやスピーカーを取り付ける。 ③人が入れる小窓には面格子をとりつける。
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正しい防犯テクニックで対策を!
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