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人のカネでやる競艇を酒場で真剣に予想した結果…

―[負け犬の遠吠え]―
ギャンブル狂で無職。なのに、借金総額は500万円以上。 それでも働きたくない。働かずに得たカネで、借金を全部返したい……。 「マニラのカジノで破滅」したnoteで有名になったTwitter上の有名人「犬」が、夢が終わった後、短かった闘いを振り返り、喫緊の金策のアイディアを綴っていく当連載。 最終回を見届けられるのが先か、借金で破滅するのが先か……すべては犬次第だ。 犬のツイッタープロフィール=====

自分のカネではやらない公営ギャンブル

 虹は綺麗だ。  心が弱っている時、何かを成し遂げた朝。  上から、赤、橙、黄、緑、青、藍、紫。  大空にかかる7色の橋を見て、人は時に感動し、涙さえ流すこともある。  ただの色が人の心を動かす話を聞くたびに、人間に生まれた奇跡に感謝している。ああ、この感動は科学じゃないのかもしれない。  インから、白、黒、赤、青、黄、緑。  こと日本において人の感情を一番揺さぶってきたのはこの6色だ。自転車とバイクでは橙と桃がこの後に続くこともあるが、今日の話は6色に限る。  遠くから見ると簡単で粗末にさえ見えるボートの上にぴったり納まるように人がはめ込まれている。スタートの合図の少し前から助走が始まり、スタートラインが見えていないはずの選手たちがカウントダウン0秒でぴったり全速力でスタートラインを横切っていく。数秒前まで凪いでいた水面に飛行機雲のように残像が残る。こんなにも繊細で激しいレースの行方を見守るのは、雑にプラスチックの酒と舟券を握り締めたおじさんたち。この光景を一般的に「競艇」と呼ぶ。  日本でできるほとんどのギャンブルを体験してみて思うのは、公営ギャンブルの完成度だ。競馬、競艇、オートレース、競輪。全部レースゲームで一見同じように見えるが、盛り上がりどころが全然違う。同じレースでこんなにも楽しみ方が違うからこそ、僕はどのギャンブルにも飽きずに負け続けてしまう。「公営」と名のつくものは大抵つまらないが、公営ギャンブルだけは時としてパチンコや麻雀にも負けない面白さを発揮する。  競艇は文字の如くボートに乗った6人の選手がレースをし、その着順を当てるゲームだ。選手はスタート位置によって、1番から白、黒、赤、青、黄、緑色と指定された色のヘルメットを被り、決められたコースを3周する。  他の公営ギャンブルとの大きな差は、スタート位置が内側であればあるほど有利になるという点だ。決まったコースを反時計回りに走るのだが、スタートもゴールも横一直線なのでどうしても距離の関係で内側の選手が有利になる。実際に結果は1-2-3の順番でゴールする場合が最も多い。なので倍率も基本的には1-2-3が一番低かったりする。順当に内側の選手からゴールするのか、はたまた外側の選手が勝つのか。公営ギャンブルの中では6艇と一番少ないので一見当たりやすいように見えるのだが実際にそう簡単にはいかない。  6艇しかいないということは、あまりたくさんの組み合わせを買えない。倍率が低いからだ。僕のような素人が舟券を適当に買って当たったとしても、当たりそうで当たらなかったり、当たってもトリガミ(いろんなパターンを買いすぎて当たっても買った金額より少ない金額しか返ってこないこと)になってしまったりする。そんな負け方が続いてしまえば最終的にどうなるかというと、6艇ということを理由にサイコロで着順を決め、運否天賦の勝負に出るというわけだ。人間を最短でやけくそにしてしまう恐ろしいゲームでもある。  だから僕はあまり舟券を頻繁には買わない。自分の金では……。
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