お金

JR東海が生き残る道、キーワードは“空港ラウンジおじさん”

新幹線にも“ラウンジおじさん”

 対して、JR東海はどうでしょうか。  前述しましたが、JR東海のセグメント別の営業利益を見ると、運輸業が全体の利益の94%を占めており、新幹線が柱となっていることがわかります。  加えて、それぞれのセグメントの利益率を見ると、運輸業(45.5%)、流通業(3.6%)、不動産業(24.6%)、その他(6.2%)と、本業である運輸業の営業利益率が45.5%と、高い営業利益率を叩き出しています。つまり、JR東海にとって、新幹線は利益率が高く、儲かるのです。  しかし、今回のコロナです。言わば、最大の稼ぎ頭が威力を発揮できなくなってしまった。  そこでJR東海がすべきアクションはなんでしょうか。ヒントは、羽田空港のエアポートラウンジにあると私馬渕磨理子は考えます。  空港のラウンジと言えば、出張の多い経営者の憩いの場であり、ゆっくりコーヒーを飲みながら仕事が捗る、もっとも集中できるオフィス空間として知られています。  以前、日刊SPA!では、空港のラウンジにいる自分をSNSに投稿する“エアポート投稿おじさん”が話題になりました。  この“ラウンジおじさん”、かなり重要な存在なのです。  というのも、空港のラウンジを使う利用客は、かなり頻繁に飛行機を使っているケースが多く、特にANAやJALのラウンジの場合は、上級会員など一定のステータスがなければ利用できません。しかし、新幹線にかんしては、年間100回乗っても、このようなステータスは一切ありません。  島田紳助さんは引退しましたが、グリーン車で週に2、3回東京と新大阪を往復している人は、経営者を含めかなり多いはずです。  JR東海が、その“超常連”さんの顧客データを活用していない現状は、はっきり言ってかなりもったいないと言わざるを得ません。
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