子どものためにも覚せい剤を止めたい
弁護人「坂田さんと再婚すると、また覚せい剤を使うんじゃないかという心配はなかった?」
被告人「その時は、元旦那はやっていなかったんですよ。ずっと1年近く。これで大丈夫だろうと思って一緒にいました」
弁護人「覚せい剤を使わないと約束してくれたの?」
被告人「はい」
弁護人「坂田さんとのお子さんが、児童相談所に保護されたのは、どうしてだったんですか?」
被告人「3人でいて、子供が寝ていたから、コンビニにタバコを買いにいって、外でタバコを吸って1時間くらいボケーっとしていたんですよ。で帰ったら育児放棄だっていって。ちょうど子供が『ミルクミルク』と泣いていたんですよ。そしたら育児放棄だって」
弁護人「ということで、坂田さんが児童相談所に電話したの?」
被告人「はい」
弁護人「そのあと、お子さんはずっと保護された状態なの?」
被告人「1度返してもらったけど、また保護されてしまった」
弁護人「それはどうしてなの?」
被告人「夫婦喧嘩が原因で」
弁護人「今回また覚せい剤に手を出してしまったのは、どうしてなんですか?」
被告人「なんで自分の子供を、暴力も何もしていないのに、相談所に連れて行くのかなと思って」
弁護人「お子さんを取られた気分になって、寂しくなってということかな?」
被告人「はい」
弁護人「ただね、そんなことをしたら余計にね……?」
被告人「わかってます」
弁護人「今回ね、最初の捜査段階では否認していたけど、認めたのはなんでですか?」
被告人「うそつくのが嫌だった(涙)」
弁護人「お子さんのためにも覚せい剤をやめたいと?」
被告人「それが1番です(涙)」
弁護人「2度と覚せい剤に手を出さないと誓えますか?」
被告人「はい。信用されないと思うけど」
弁護人「あなたの周りには、覚せい剤の関係者が結構いるようなんだけど、その点についてはどうしていくつもりですか?」
被告人「連絡を取らないようにします」
弁護人「こんど覚せい剤を勧めてくる人に会ったらどうしますか?」
被告人「すぐ警察に通報します」
弁護人「わかりました。以上です」
お腹に新しい命を宿し、さらに0歳の幼子がいる母が涙ながらに語っている言葉と聞けば、普通ならそれだけで無条件に傾聴に値すると思えそうなものですが、被告の言葉は率直に気分が悪くなるようなものです。