薬物裁判で「これは本当に尿なのか?」と熱く議論。弁護士はお茶を出したASKAの事例も出してきて…<薬物裁判556日傍聴記>
―[薬物裁判556日傍聴記]―
覚せい剤、大麻、MDMA……有名人の薬物事案での逮捕が相次いでいる。年末に向け、まだ有名人の摘発があるだろうという報道をいくつか目にしたが、実際はどうなのか。「薬物」と「著名人」の組み合わせはインパクトがあり、メディアも好んで取り上げる。
しかし、ネットで拡散されるそれらの記事に対しては単なる批判目的のコメントも多く、薬物の危険性自体よりスキャンダラスな面が強調されすぎているようにも見える。実際、薬物事案の裁判を556日に渡り傍聴し、その法廷劇の全文を書き起こした斉藤総一さんの手記を読むと、判決は似たり寄ったりでも、薬物事件にはさまざまな顔があることがわかる。
今回の被告は覚せい剤の使用と大麻の所持容疑で逮捕された人物。被告の尿からは覚せい剤の成分が出て、部屋からは100g近くの大麻が見つかった。さらに被告は過去にも覚せい剤取締法違反により逮捕歴があり、逮捕時も保護観察中だったという。つまり、心証は「真っ黒」だ。
当然のようにすんなり判決が下されるものかと思いきや、この裁判の担当弁護士はそうはさせなかった。法廷に登場したのは、扇子片手にシルクハットを被った舌鋒鋭い弁護士。まるで芝居か?と見紛うキャラの立ったいでたちだが、彼の弁護もまさかの方向に進んでいった……。
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※プライバシー保護の観点から氏名や住所などはすべて変更しております。
部屋から大麻が見つかったが、そのことを知らなかったと供述
自然食品の営業マン。妻と子と暮らす、ごく普通の36歳。温泉めぐりの趣味が高じて、アイスランドに行くほど凝り性の一面を持つ。ある日、寝耳に水のガサ入れを受けてから一念発起し、営業を言い訳に全国津々浦々の裁判所に薬物事案の裁判に計556日通いつめ、法廷劇の模様全文を書き残す
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斉藤さんのnoteでは裁判傍聴記の全文を公開中。
(https://note.com/so1saito/n/ne391a6864d0b)
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