時代のニーズにハマるお笑い第7世代
白武:二人とも、映画をよく見てますよね。いわゆる名作とかベスト100みたいなものは網羅しているから、共通言語として成立する。
加賀:同世代というのは大きいですね。
賀屋:白武さんとは見てきたものが似ているし、考え方もそれほど遠くない気がします。お笑いが好きなら、マンガや映画の趣味も、どこか似ているところがあるんじゃないかな。
白武:これは知っているかな、これは知らないかもな? って気を使わないで済むし、あの作品のあの俳優さんみたいな感じでやろう、ってたとえ話もしやすいんです。
加賀:7月、8月にはテレビ朝日の若いディレクターさんが中心となって企画したコント番組があるんですが、「みんなのかが屋」でやっていることがつながればいいなと。
白武:40代の芸人さんがテレビを引っ張っていっているけど、20代の芸人はそこから見るとだいぶ年が離れているから、かわいがられますよね。それに、テレビ的にも若い人に見てもらえる番組のほうがいい。『有吉の壁』を筆頭に、楽しく見られるネタ番組も好調です。第7世代はそういうニーズにうまくはまっていて、誘いやすい、声かけやすい。
賀屋:笑って楽しく見られるものを作りたいねって話して、YouTubeを始めて、テレビ番組もやらせてもらえるようになって。嬉しいですね。
白武:やっぱりかが屋のコントの凄さが伝わっているんでしょうね。見ている人が「これで笑える自分、センスいいな」って錯覚させられているような……。
加賀:そんなこと言われると、今度から読解力をくすぐるようなことをしないとって思っちゃいます。
賀屋:白武さんと一緒にいると、お笑い芸人にとって放送作家さんは絶対必要な存在だと思います。自分たちだけでは、そこまで大量の企画は絶対考えられないですもん。先輩に、「放送作家って何しているんだろう」って言う人がいて、めっちゃモメたことありますよ(笑)。
白武:実際にネタを面白くできる芸人さんが凄いんですよ。だから二人は凄いんです。コント界を引っ張っていくコンビだから。バナナマンさんと作家のオークラさんみたいな、芸人さんと放送作家の20年来の付き合いとか憧れてるんですよね。僕も二人が40歳、50歳になったときの活躍を早く見たいと思ってます。
<構成/森野広明 撮影/石垣星児>