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フェブラリーS予想の鍵を握る‟スピードとスタミナ”を数値で分析する

舞台は総合力が問われる特殊条件・東京競馬場ダート1600m戦

 競馬予想家の安井涼太です。早いもので今週末は2021年最初のG1となるフェブラリーS(ステークス)が行われます。今月の当コラムでは、そのフェブラリーSについて予想していきたいと思います。1年で最初のG1レースという事で、的中させて幸先の良いスタートを切りたいですね。
安井涼太氏

安井涼太氏

 なお、私が予想で使用している指数はギア指数と呼んでいて、競走馬を車のギアのように「1速」「2速」「3速」「4速」「5速」と喩え、今回のレースではどのギアが問われるかを予想、分析しています。  1速はいわゆる前半から飛ばして勝負所となる直線で加速せずにバテ合いをいかに凌げるか?というレース展開を指します。反対に5速は道中ほとんど動きがなく、勝負所となる直線に入って大きく加速し、どの馬の最高速度が一番速いか? というレース展開を指しています。3速がちょうどイーブンペースで持続力、2速はややバテ合いのスタミナ勝負寄り、4速はやや直線のスピード勝負寄りというイメージです。 適性と能力を同時に評価できるのが当指数の特徴となります。それでは、フェブラリーSで問われる適性、そしてその適性内で強い馬を順に解説していきます。よろしければ参考にしてみてください。
安井涼太

過去5年、16~20年のフェブラリーSの平均ラップタイム

スピードとスタミナが要求されるレース

 フェブラリーSが行われる舞台は東京競馬場のダート1600m。このコースの特徴としては、第一に芝スタートという点が挙げられます。そのため前半から勢いをつけやすく、道中のペースが上がりやすい傾向にあります。実際に過去のラップを見てみると、道中のレースタイムを3ハロンに換算したタイムが35.3秒で、レースの上がりタイムが36.3秒。前半のペースが速く上がりで1秒も失速しているラップとなっています。  つまり、道中の厳しい流れを追走してもバテないスタミナが最重要となります。レースの前半からしのぎを削るレースは短距離戦に近い性質を持っていると言っていいでしょう。ただ、東京競馬場の特徴のもう一つに直線の長さが挙げられます。単純に失速ラップでバテないスタミナだけでは通用せず、厳しい流れを追走して最後もうひと伸びできるスピードも必要となるのです。短距離的なスタミナだけでは通用せず、一方で中距離的なスピードだけでも通用しない特殊なコース。  結果的に東京競馬場のダート戦で好走している馬が強く、過去5年の勝ち馬で2019年インティを除く4頭が東京競馬場のダート重賞で勝利経験がありました。なお、同馬が勝利した年は騎乗した武豊騎手の絶妙なペース配分で道中の3ハロン換算タイムが36.1秒。レースの上がりタイムが35.4秒とペースが緩み、中距離的な資質が問われたレースとなっています。  総合力が問われる条件で、スピードとスタミナ共に要求されるレース。そのため結局強い馬が強さを発揮するレースでもあり、過去5年で前走勝ち馬が4勝。前走連対馬が4連対と近走で強い競馬をしている馬がそのまま好走するレースでもあります。以上のようなレース質から、フェブラリーステークスはややスタミナ寄りでスピードも必要な2速で強い馬を評価していきます。
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フェブラリーSの注目馬は……
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