貯金ルールは7種類から選べる。まずは「つみたて貯金」。これは、毎日数百円という金額を貯めていくもの。ここで大きい金額を指定できる人は、すでに貯金ができているはず。まずは負担のない小銭からはじめよう。 「クエスト貯金」は「finbee」から365日異なるクエストが配信されるので、それをクリアしたら貯金する方式。昼12時に配信され、21時ごろに振り返りの通知が来るので、クリアしたかどうか選択すればいい。「歩数貯金」はスマホの歩数計機能に連動し、歩いた歩数を条件にできる。例えば、5000歩歩いたら500円貯金するようにするといった設定が可能。 「チェックイン貯金」では、地図で特定の場所を指定し、そこに近づいたら貯金するというもの。出勤したら、とか飲み屋に行ったら、という条件付けができる。 　思い立ったときに任意の金額を貯金することもできる。とりあえず、右下のアイコンをタップし、500円貯金してみる。すると、目標金額から貯金額が引かれ、残り金額が算出される。貯金の履歴はタイムラインで確認可能だ。 　貯金目的は複数設定でき、口座は同じだが金額は別に管理される。例えば、誰かにプレゼントするための貯金をするのもあり。「マイルール貯金」では、自由な条件をトリガーにできる。本当は「ありがとう」と言うべきなのに口に出せなかったときに1000円貯金するといった具合だ。これは自動検知できないので、自分で操作する必要があるが、毎日夜に振り返り通知が来るので、「はい」か「いいえ」を選ぶだけでいい。 　振り替えは毎回実行することもできるし、1日ごとにまとめて行うこともできる。通帳に記載される明細の数を気にしないなら毎回実行でもいいし、流石に毎日10も20も記載されるのが困るならまとめて記帳するようにすればいいだろう。 　手数料なしの振替なら元口座と貯金口座の合計は変わらない。例えば、残高10万円の口座から1万6500円の振替が行われたが、残高は8万3500円なので合計10万円のままだ。 　目的を達成したら元の口座に振替して、引き下ろせばいい。もちろん、貯金の途中で切り崩すこともできる。「･･･」メニューから「貯金を取り崩す」をタップして、金額を指定すればいい。 「finbee」の最大のメリットは金融資産に触れ、貯金を構築するという状況を創り出すことにある。今まではとうてい無理だと思っていたが、数百円なら可能という体験ができると考え方が変わってくるのだ。一部金融機関では手数料が発生する可能性もあるが、基本的には手数料がかからないので気軽だ。 　ゲーム感覚でお金を貯められるので、海外旅行くらいであればサクッとクリアできそう。日々習慣づけたいことをトリガーにすれば、生活習慣を改善することもできる。 　すでに34万以上の目標がつくられ、貯金総額は400億円を突破している（2020年4月時点）そう。塵も積もれば山となる。「貯金しなきゃなあ」と考えている人は、まずは「finbee」を試してみてはいかがだろうか。＜文／柳谷智宣＞お酒を毎晩飲むため、20年前にIT・ビジネスライターとしてデビュー。酒好きが高じて、2011年に原価BARをオープン。2021年3月には、原価BAR三田本店をオープンした。新型コロナウイルス影響を補填すべく、原価BARオンライン「リカーライブラリー」をスタート。YouTubeチャンネルも開設し生き残りに挑んでいる