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皇位継承を論じる際には、歴史に学ぶ姿勢が何よりも重要である/倉山満

皇居

もし私が有識者会議に呼ばれたら、以下の所見を述べる

 日本とは何か。皇室を戴く国である。だが、このままでは、悠仁親王殿下が即位される暁には、お支えする宮家は一つもなくなる。心もとない。だから今から考え、備えておくべきである。  先月23日、「安定的な皇位継承策を議論する有識者会議」が招集された。「名前からして間違っているではないか?」と思い首相官邸のホームページで確認したが、正式名称は「『天皇の退位等に関する皇室典範特例法案に対する附帯決議』に関する有識者会議」だそうだ。  上皇陛下の御譲位の根拠法は皇室典範の一部を改正する特例法だったが、衆参両院は付帯決議で「安定的な皇位継承を検討し、国会に報告するよう」求めた。平成29年の決議だが、ようやく検討が緒についた。  今後は皇室の専門家からヒアリングを行うとのことだ。ここで皇位継承に関する議論をする際の、基本的な事実を確認しておく。  もし私が有識者会議に呼ばれたら、以下の所見を述べる。  そもそもの大前提だが、絶対に子供を産める技術が発明されない限り、皇位の安定継承などありえない。皇位は世襲なのだから、如何なる制度であろうとも、皇族に一人も子供が生まれなければ皇室は終わる。  古き歴史を紐解けば、第52代嵯峨天皇には50人の子女がいたと伝わるが、第58代光孝天皇の崩御に際しては臣籍降下していた源定省が再び皇族に戻り定省親王となり、践祚して皇統を保守した。宇多天皇である。光孝天皇は嵯峨天皇の孫、その皇子の宇多天皇は曾孫になる。  一部に側室制度の復活を望む声もあるようだが、このような先例がある以上、絶対の解決策ではない点には留意されたい。
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